一族家紋紹介

今年の7月末頃。
ヤバいもんを発注し、この度無事にそれが納品されました。
なにかというと、一族の家紋です。

ヤベエ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

なんだこの…オシャ家紋は!?!?!?
ヤバすぎる!!!!!!

この家紋を発注した経緯やデザイナーさんにいただいた説明などを引用しながら各家紋をネットリ紹介していく記事です!!!

デザイナーさん紹介

この家紋を制作してくださったのは砂糖白様です!
素敵な家紋をありがとうございました!!

経緯

7月末というと丁度Webオンリー「花唄」さんに参加するかどうかを迷っていた時期。
俺屍Webオンリーには参加したことがなかったので、このたびぜひとも参加したい、でも忙しくて本の発行は無理だろうな…と検討した末、「グッズの制作くらいならいけるんじゃないか?」と思い立ちました。

とはいえ、私はアクスタとかアクキーには興味が薄いタイプです。
他人が作ってるの見るといいな~!と思うんですが、自分の絵がグッズになることにあんまり意義を感じなくて… だってHDDに全部保存されてるじゃん…(つまんね~オタク)

でも「実用的な、言われなきゃわからないタイプのグッズ」なら手元に置いておきたいかな、と思いました。
そこで考えたのが一族家紋グッズです。
なんのグッズにするかはまだ全然決めてないんですが、なんか俺屍っぽい和物のグッズとか作れたらいいな~って。

私自身一応デザイナーなので、もともとは自分で家紋をすべて作ろうと思っていて、取り掛かるぞ~!と考えていた時にちょうど砂糖様の家紋作品がRT(私は一生RTって呼びます)が流れてきました。
私より圧倒的に実在する家紋に詳しくクオリティも超高い。作風もすごく好みでした。
私は家紋のことは全く知らないので、専門家に任せる気持ちでこのたび各一族の家紋をお願いさせていただきました。

その数合計7点
しかも俺屍というゲームの説明から入り一族の各イメージやモチーフの説明までさせていただいた始末で、ほんとにめんどくさい無茶ぶりしてしまったと思いますが素敵なものを作って頂きました。
本当に…本当にありがとうございます…

▲私のクソめんどくさすぎる説明群の一部

家紋紹介

染井一族

可愛いし華やかだ…

染井に関しては「桜」「華やか、賑やか、王道」というキーワードとともに、「人数が多くて絢爛豪華。俺屍だけど、命の儚さよりも太く短く生きる強さを感じさせてほしい」といったようなお願いをしました。

その結果いただいた家紋の説明

人数の多い一族なので、賑やかさを次々と咲き誇る桜で表現しています。
力強い繋がり、流転する命への希望、運命への前向きな姿勢が集まって、絢爛華麗な桜の模様に仕上がるさまをイメージしています。

良すぎる~~~~~~~~~~~~~~~~!!!
「咲いてる桜」だけじゃなくて「蕾」も混じってるのが「流転する命」を感じさせてめっちゃいいですよね…。染井にぴったり。

天ノ川一族

天ノ川はこんな感じ!!!!見てすぐわかるとおり星をイメージしてもらいました。
あとは「最終世代がDQNだらけになって完全に方向転換してしまう一族なんですが、そのDQNの爆走ぶりも『それまで死んでいった人たちの願い』の形の成就みたいな気がしています」ということを補足的に伝えたところ、こんな回答とともに帰ってきました。

しっかりとした枠組みに、それを打ち破らんとする煌めきにも似た七宝柄。
星は小さな丸で表現していて、4つの小さな丸を通して「それまで死んでいった人たちが手に入れたかった願い」を示しています。
願いの形としてドリームキャッチャーをイメージし、取り入れてみました。

ドリームキャッチャー!?!?!?

2案ずつ頂いてるのですが(なので合計14点作っていただきました。ヤバすぎる)、「ドリームキャッチャー」を家紋に入れるという柔軟な発想がすごすぎて即決した案です。
ボツ案もすごい良かったんですが…。でもドリームキャッチャーはすごい……思いつかないし、思いついたとしても簡単に形には取り入れられないよね…

四切一族

ちょっと風変わりな感じの家紋に見えますが、発想がめちゃ面白い!
私からは力強さと武人っぽさ、四というキーワード、それと清水の遺言に始まり踊り屋の灰音様で終わるという一族史を表現するために「刀と扇を取り入れたい」という要望をお伝えしました。

まっすぐ立ち上がる武人としての力強さを、左から火・水・風・土の文字を簡略化した記号に落とし込み、4つの棒でどんな困難も斬り進んでいく「修羅の道ゆき」を表しています。
4つの棒は道の表現であるとともに、閉じた扇子としても見ることができます。

このユニークな落とし込みがすごく面白くて今回はこれを選びました。道であり刀の軌跡であり四属性であり扇子、スゲーッ!!!!!
私が面倒なオタクゆえにこちらは細かなリテイクをちょっと重ねてしまったのですが、都度お付き合いいただいて本当にありがたかったです。
あと「ごちゃごちゃしちゃうかもしれないので、四属性は反映しないでも大丈夫です」とお伝えしたんですが、まさかこんな形で取り入れていただいて、感謝しかない。これは絶対私じゃ作れないな…

仲一族

「二」と「夕焼け」、それから一族に漂う儚さや切なさ、人間関係の難しさ、というキーワードでお願いした家紋です。
私はシンプル好きなのでこれはもう即決でした。めっちゃいい!!

メインには簡略化された鍬形紋を置いて力の均衡を。サイドの欠けた円は朝日と夕日を表しています。
中央の円は夕焼け、上下にあるラインは道をイメージしていて、未来への道筋は両者の絶妙なバランスにより現れることを意味しています。

仲一族かくのごとく戦えりを読まれた方!?!?
私のイメージする仲という群体を完璧に反映していただいた気持ちです。あとサイドの曲線がとか、時間のうつりかわりみたいなものにも見えて、とても気に入っています。

雛菊一族

雛菊も完全に止まっちゃってますがもちろん依頼しました。か、かわいすぎる~~
砂糖様は対称タイプの家紋以外にもこういう形のものも得意としてらっしゃるようすで、ぜひこういうの1~2点は欲しいなと思っていたのでこちらを提案していただいた時すごくうれしかったです。

「雛菊とときメモGS」、あと「女当主をお付きの男ふたりが挟むハーレム構図」というモチーフでお願いしました。どういうオーダーだよ
そしたら帰ってきたのがこちら。

可憐さを全面に押し出し、堂々とした雛菊をメインに据えました。
お付きの男2人は2枚の葉で表現。雛菊に結ばれた文紋は「ときメモGS」の恋愛要素である恋文でもあり、蔵にあるメタ知識の情報をイメージしています。

すげえしか言葉が出ない…
そう、雛菊の蔵にはメタ知識たっぷりの蔵書がたくさんあるって設定なので、「あくまで怖くならない程度に、メタ知識とか第四の壁っていうワードも入れられたらうれしいです」ってお伝えしたところこんな形で返ってきたんですよね。
語彙が貧弱になっちゃうけど、天才だ…

約鹿一族

個人的にもっとも「専門家にお願いしてよかった」と感じたのがこの約鹿家紋でした。
約鹿一族の家紋では、「人(京)とのつながり」を最重視してほしいとお伝えし、あとついでにサイコロ要素があると嬉しい、といった感じでお願いしました。

一族と京の人々との結びつきをメインに、碁盤の目のような街並み・井戸を模した井筒紋・鹿子絞りの別名でもある目結紋を取り入れ、人々の生活を守り協力し合う関係性を、織物の模様のように織りなしていくイメージを込めています。

こんな感じで提案していただきました。
これは絶対私じゃ不可能なデザインで…。というのも私は家紋にまったく詳しくないので、紋の種類にも疎ければこんなかたちで落とし込むことも困難を極めたと思うのです。やっぱり知識がある方が作ると全然違うな…と感嘆さえした家紋でした。
紋を「京の碁盤みたいな街並み」に例えるのが素晴らしいし、「織物のように生活を織りなしていく」というのもまさに…といった感じで。
あとちゃんとサイコロっぽいんですよね。頼んでよかった…。

帯世一族

帯世はかなりあいまいなオーダーをしてしまったんですが、綺麗に反映していただきました。
「一家系縛りであり、孤独な一族」であるということや、「孤独の強さ」、「血筋」あたりを「糸や水(※渦女技水)になぞらえて表現できたらめっちゃうれしい」…みたいなことをざっくりお伝えしたところ、

親子のテーマから、子持亀甲紋を中央に置き、対になった翻る帯が左右にある、まっすぐな血の流れと糸のようなつながりを表しています。
孤立しつつも連なった、しっかりした世帯をイメージしました。

…というヤバい模範解答が返ってきました。
これも専門家に頼んでよかったといったところで「子持亀甲紋」という単語をさえ私は知らなかったので、な、な、なるほどな~~~~~~~!!!!!!!と………

このまっすぐに走った線の構図も家系図を表現しているようで気に入っています。
水や糸がモチーフなのにどこか力強さを感じるたたずまいがすごく帯世っぽい…

おわりに

この家紋使ってグッズ作ったり、イラストにこれ見よがしにあしらったり、ファビコンに使ったり色々していきたいと思ってます…!!!!2023年、最高!!!!!!!!!!!!!

「イラスト」を発注したことはあったけど、「デザイン」を発注したことは実ははじめてだったので、副次効果としてお客さん側に回ったことによる反省や発見も多々あったりしました。
作るのはデザイナーだけど、「うまい注文の仕方」があるよなあと…。
砂糖白様、重ね重ね、今回はご依頼を受けて頂いて本当にありがとうございました。

みなさんもご興味があったらぜひ!!!!!!!!!!!!!!!