ペアくだまき~眉&曙編~

今回のくだまきは眉&曙です!!!!

もう口が羽のように軽いんで書いてしまうんですけど、マジで人気投票…桂春日~眉曙…超強くてですね…みんなこの世代好きなんだなって思った わかる 私も好き

前世代の運命力が強すぎちゃうのってちょっと危惧してたんですけど(春日が長命だったために眉世代ってのが短かったような気もしますし)、そんな心配は杞憂だったっぽくて良かったです。眉曙いいよね 私も好き

というわけで眉曙のお話をしたいと思います

基本情報

職業槍使い
時期1024年11月~1026年7月
享年1歳8ヶ月
桂×上諏訪竜穂
素質点不明
愛用武器桃木の槍
来訪コメント豪快そのもの
悪癖貧乏ゆすり
遺言「迷ったら、できるだけ難しそうな方を選びなさいね。その方が長く楽しめるわよ」
桂の持っていた恵まれた素質の多くを落っことして生まれておきながら、謎の自己肯定感に溢れた女。
とても口が悪く下品で男勝りな喋り方をするため台無しになりがちだが、黙っていれば絶世の美女。性根は優しく熱く、義侠心に溢れている。
素質が悪かったにも関わらずそのように接しなかった桂や曙たちに対する誇りと恩義を強く感じており、そのために自己の存在を大いに認めている。

桂のやり遂げられなかった髪切りを春日を連れて達成。その後も素質をものともせず大ボスと立ち回り一族の駒を確かに前に進める。
唯一高い体水を活かしてパーティの盾・ヒーラーとして戦った。

春日が蹴った「戦神仲」を引き継ぎ、氏神昇天する。
職業壊し屋
時期1025年1月~1026年9月
享年1歳8か月
春日×赤羽根天神
素質点16027
愛用武器煩悩砕き
来訪コメント利発そうな男のお子様
好物水の花
遺言「頼む、もう一度俺の名前を呼んでくれ」
明るく破天荒で豪放磊落な性格であると同時に、句や芸を嗜む佳人。雅なものが好きで、古風な喋り方をする。
物事を深く考えず楽天的な資質は眉そっくりで、非常に気が合うが、同時に彼女の当主の座を虎視眈々と狙っており、素質はかけ離れているながら、相棒とも好敵手ともいえる関係に収まっている。
自分なりの美学で行動するタイプで、周囲からは少々突拍子もなく見えたり、突然確信をついたりするように見える。

素質が低いくせに自分と並び立ってみせる眉の存在をとても面白く感じており、次第に運命的であるとさえ思うようになっていく。
己の好敵手はこの世に眉しかおらず、彼女のいない人生は無価値だという考えのもと、眉とともに「常立ノ仲」として氏神昇天する。

眉って本当に短命だったんですよね。
戦死してしまった日華や沈ちゃんがいますけども、それを除くとホント短い。日華の寿命はわからずじまいだったのでアレなんですが、最終盤の一族であり最短命であることが判明している燦(1歳7か月)と第一子で短命になりやすい沈ちゃん(予定寿命1歳8か月)に続く短命です。なんでだろね。
眉の謎の存在感ってこの寿命にも出てると思うんですよね~~~…

やっぱ男女ペアだと男の方が先に死ぬことが多いわけで。女を看取った男って相方が戦死してしまった良夜と東雲、同時逝去だった昼間、そして曙の4人になるんですけど、曙は唯一単なる寿命による逝去で2ヶ月も残されているんですよね。ちょっと特殊なんだ

ファム・ファタール

これもう何回も言ってますけど、これ以上にうまい単語が見つからねえんだ。このペアを表現するのに……

皆さんちなみにファム・ファタールって何かご存知ですか?
インターネッツの説明を流用しますと、

フランス語で「宿命の女(運命の女)」を意味し、しばしば文学や絵画のモチーフとして登場する。ラルース大辞典によると「宿命の女」とは、「恋心を寄せた男を破滅させるために、まるで運命が送り届けたかのような魅力を備えた女」のことである。

とのことです。いやもうぴったりなんだよな 曙は眉に恋は別にしてないんですけど…いやでも永久に届かない強烈な憧れと敬意をそう表現するのならばそうなのかもしれない もはや恋と言っても差し支えない激情っていうか

眉は本当にクソザコなんですけど、心の強さは結構人外なんですよね…。あの強さ一体どこから来ていたんだろう。私もよくわからない。生来の気質としか表現しようがないんですけど…とにかくあの人は弱いのに自信家で、向上心があって…なんというんだろうな…誇りの持ち主だったんですよね。そう、多分誇りだ
弱かろうが生きざまで語ってやるという自分への誇り、自分たちの親(桂と春日)に対する誇り、相方である曙の強さに起因する誇り、そういうもので構成されていたんだと思います。眉は。多分…
今にして思うと…桂と春日とそして曙、三者三様の強さを持つ者たちに囲まれて、奮起の感情でいっぱいだったのかな。追いつくとかそんな殊勝で健気なもんではなく、”皆こんなに強いんだから、アタシにだってアタシにしかない強さがきっとあるんだ”って、最初からずっと確信していたというか。
そして実際眉にしかない強さというのはたくさん…本当にたくさんあって、それが曙には世界一眩しく美しく見えていた。
いや本当に「イイ女」という概念の存在なんだよな…さっき寿命の話をしましたが、美人薄命って言葉があるじゃないですか。それを体現して去っていったから余計に……ってのもあるんですよね。

春日に発破かけて戦いに連れ出したっていうのも、いい女ポイントが高くて…。春日も眉と同様強い女なんですけど、春日の強さって鈍感さに由来するものでもあるから、眉のそれとはまたベクトルが全然違うのよね。
眉、頭は悪いけどバカではないんですよね…。単純に勉強が嫌いなだけで、人の気持ちやら場の空気、言外の意味を捉える能力、そういうのはちゃんと備わってるんだよなあ。多分純粋に字を読むのが嫌いなだけなんだろうな…
眉の強さはそういう能力をちゃんと持っているところ、自分への自信をいついかなる時も失わないところ、そして何より手段を選ばないところですよね。

宝鏡戦法

それまでそれほど戦術に組み込んでいなかった鏡を急に使い出したのは当主が眉に交代してからです。そもそも大ボスに挑み始めたのが桂~眉の代からだからっていう理由もあるんだけど、桂と春日って素で強かったからあんまり鏡する必要がなかったんだよね。
曙はHP以外のフィジカル(火・風・土)がどれも優秀で、鏡起点としてかなり良いユニットだったんですよね。眉はそこに目をつけた。眉って曙のことさえ武器として利用していた節があったんですよね。曙はそんな眉の手段選ばないところに惚れ込んだんだろうなぁ。
眉政権は長くありませんでしたが、それでも三ツ髪・お業さん・五郎ズ・崇良親王と立て続けにボスを撃破していき、東雲たちの髪切りにきちんと繋いだのですよね。その戦いのすべてで東雲たちに曙への鏡を指示しています。
そもそも仲家が鏡戦法メインで戦うようになったこと自体が眉の代以後の話なので、眉の持てるものはなんでも利用する精神は本当に最後の最後まで引き継がれていったんですね。
弱くても構わん、一人強いのがいたら利用してガンガン行けと。
そして眉が曙をそうやって利用していたのは、当然眉自身が曙の強さをよく理解し、認めていたからです。

曙って結構食えない性格というか、言うこと素直に聞かないタイプだと思うんですよ。うまく扱ったらきちんと従ってくれるけど、主人が自分より劣ってるって感じたら絶対手を噛むやつと思うんです。桂とかとはまた違ったプライドの高さというか…それこそ自分の実力への誇り、矜持なのかな。気高い獣みたいな…(人間扱いしてない)
そんな曙が自分より圧倒的に素質の劣る人間に素直に従い続けるなんてふつうはありえないんです。あまつさえ自分より格上だと思わせるなんて…。多分眉が自分の能力を買ってくれていることが明白で、かつ、弱いくせにそんな自分を利用しようとする剛胆さ・不遜ささえ見せてくる女だったから、なんだろうね。眉の存在が面白くてしょうがなかったんだと思います。だから眉は彗星の如く曙の前に現れたファム・ファタールなんだよな…

曙は良い

なんかアホみたいな見出しになっちゃいましたけど私は曙が超好きなんですよね(私も一個人として人気投票参加したんですけど、単体票の1つは曙に投じました)。でも曙の良さってわかりづらいところにあるよな~って思っていたので、意外と彼がそれなりに強かったことに対し、「あっ、わかってくれる方はくれるんだな…」と感じて少し嬉しかったです。

曙、けっこうキャラクターとしては珍しい感じの男だと思うんです。少なくとも私が(俺屍というゲームを抜きにして)なにかキャラクターをクリエイトしろ、って言われたら絶対曙みたいなのは作れないし、作らないだろうな…。喋りが古風で、そのくせハイテンションで、なのにどこか食えないという。
曙ははじめから眉のことを結構なんでも肯定してついていくようなイメージがあったんですよね。そのイメージがどこから来たのかはちょっとわからないんですが(本当にプレイしてるうちに頭の中でそう動いていたというか…)、ただ、にもかかわらず忠心はそれなりにブレやすくて…とにかく、そこから矜持の高いやつなんだな~って印象を抱き始めたんですけど…そこからまた、晩年にかけてイメージが変わっていってね。

曙の良さってこの老年期の謎の渋みだと思うんですけど、その原因を問われると遺言に尽きるんですよね。

三ツ髪戦に挑んで春日を見送り、プレイ記したためた後、少し置いてから一気にゲームをプレイしまして、そこで曙の遺言を見たんです。もうホント意外で…そんなに他人の存在に重きを置くようなことを言うんだ!?って…
だから確か三ツ髪戦プレイ記の後は曙の遺言にうまく着地するように解釈しながらプレイ記書いてたんですよね。そしたら結果的にこうなった、っていうだけで、私自身が出力したわけではないというか…ほんと彼の遺言に向かうようにしてブログ書いただけなんですよね。俺屍おもしれ~~
結果としてすごく渋みのある、そしてなんだか大人な魅力のある方になったように思います。

この漫画も曙があんな遺言遺してなかったら絶対描いてないんですよ…(当たり前ですが)。あとあんなこと言わなかったら氏神にもしてなかったと思いますしね。
あ、いやわからん…この遺言が来てなかったら氏神にしてないけど、この遺言じゃなければそもそも曙が老年期にこんな男になる解釈なんか絶対にしなかったはずなので、初期の彼に抱いてたイメージ通り氏神にしてただろうな…。これもうわかんねえな…

ともかく曙はこの遺言からも言える通り、眉という運命の女に惑わされて…あえてこう言おう、だった者としての「破滅」を迎え、牙を抜かれてしまった男なんですよね。もちろん闘志を丸々失ってしまったわけではないんですが……いや本当に、めちゃくちゃプレイヤーとしても振り回された、味のあるいいセリフです。好きです。

唯一の氏神コンビ

眉がこんなこと言ってたもんだからスルッと氏神にしちゃいましたが、なんだか結果的には揃って神様になったのはここのペアだけになっちゃいましたね。
なんか某持黒天と某運命糸だけだと悲壮感が半端ないので、この二人が神として天界にいてくれるだけでかなり味が違いますよね。楽しい天界ライフ築いてくれそうだし、なんなら持黒天と運命糸もちゃんと巻き込んでくれそう。
永遠という過酷を選ぶ、という膨大な絶望みたいなのもこの二人からは感じられなくていいな。眉はもう完全に永遠ライフを己のやり方で満喫してくれそうだし、曙は眉がどんなふうに神様人生を生きて、過ごして、楽しませてくれるのか見ているだけで永久に飽きないだろうし。

超余談なんですけど夜半以外の槍使い全員神様なんですよね。というか氏神の槍率が半端ない(3/4槍使い)。
なんだろうな…本当にキャラRPで決めてっただけなんですけどね。もうちょっとバランスいい天界にしたかったです。笑

終わりに

これ読んで下さってる方がどう思われているかはわからないんですが、私個人の主観としてはなんか一番アダルティなペアになったな…って思っています。なんでだろ…眉も曙も、最初期はとんだパンク野郎だとばかり思っていたのに、最終的に落ち着きのあるいい男/いい女になってしまったからだろうか。あと他のペアが人間関係やら理想やらに際してひとらしい悩みを抱えている中で、この二人だけちょっとそのへんの空気が違うからかもしれない。
顔グラだと全然そんな感じないのに。曙なんか本来少年系のグラですのにね…笑 ふしぎだね俺屍。