天道「あ～～～…」

天道「体の節々がいてぇ～～…」
三連「何急に老け込んだこと言ってるんですか」

天道「おう、三連」
三連「明日は選考試合なんですから寝ないと差し支えますよ」
天道「んー、まあ、わかっちゃいるんだけどよ」

三連「…やっぱり、次の当主のことですか？」

天道「まーな」

天道「…本当は…指輪、渡したくねーんだよな」
三連「知ってますよ」

三連「自分で朱点討ちたかったんですよね」

天道「……そーだよ」

天道「だけど、体にガタがきてるのがわかる…オレは大江山が開くまで生きていられないと思うんだ」

天道「…だから、オレの心情としては…そうだな　にっくきあの鬼をオレと同じ志を以て討ってくれるヤツに指輪を託したい」

天道「多分、誰に当主を頼んでも、それなりにこなしてくれるとは思うんだ
餅食はあまり戦いに重きを置いている男じゃない…どれだけ楽しく毎日を謳歌できるかを考えているヤツだろうな　でもだからこそ一族の力になってくれると思う
翼も、気は強くないがあいつの仕事はとても繊細でまめだ　目のよく行き届く翼ならオレに出来ない事を成せると思う
夕立はあの中じゃ一番気が強いな…若いころのオレによく似てるかもしれねえ」

天道「…前さ、ひので姉さんも親分もまだ生きてた頃、お前、オレに言ったろ？」

天道「朱点のねぐらには別の生き物がいるかもしれないって」

天道「確かにさ、思えばおかしいところがあるんだ
じいちゃん…初代北斗にどうして神様なんぞが手を差し伸べてくれたのか…使いのイツ花までよこして、ここまでよく計らってくれてるのか…
そんで、あの碑だろ？……」

三連「…そうですね　俺もそう思ってます」
天道「はは　まあオレが疑えるのはお前があの時言い出してくれたおかげなんだけどさ」

天道「あの時からずっと考えてたんだ
もし、朱点を倒して、それで終わりじゃなかったとしたら」

天道「……オレは……
その時の悲しみに負けねえような　立ち上がって一族を率いてくれるヤツを当主にすべきなんじゃないかって思うんだ」

三連「…そうですか」

三連「それで？そのアテはもう決まってるんですか？」

天道「……いんにゃ、まだ決まってねーや」
三連「おや」

天道「多分、最期の瞬間まで悩み続けてると思う」

天道「最悪、お前に指輪預けて、お前に決めてもらうわ」
三連「ちょっと、やめてくださいよ、荷が重い」
天道「ははは」

三連「テントくんが決めてください　思うがままに
これで終わるにせよ、終わらないにせよ、何も変わらないでしょ？」

三連「正義は悪に必ず勝つんだって、いっつも言ってるじゃないですか」

 

三連「それが遅いか早いか…それだけの違いですよ」

 

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三連の一人称がぼく→俺になってるのがミソ