movie memo

映画感想を載せる場所

2015年1月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

her 世界でひとつの彼女

他人の代わりに思いを伝える手紙を書く代筆ライターは、妻と別れて傷心の日々を送っていた。
そんな時、コンピューターや携帯電話から発せられる人工知能OSにひかれ、次第に“彼女”と過ごす時間に幸せを感じるようになる。

AIと人間の恋愛映画#romance #drama #SF
美しかったなあ~~…。画がとにかく綺麗。
しっとりとした人間ドラマも良かったし、このAIの声もまたセクシーで実際惹かれちゃう。

彼と彼女の間にある愛は本物なんだけど、だからこそすれ違ったりうまくいかなかったりして、ほろ苦い結末に終わってしまう。
あんまり起伏がないので多少冗長に感じたけど、その静けさがこの「Her」を上質なものたらしめているようにも感じるから、塩梅がちょっと難しいね。

「物質の世界」と「無限に続く電脳の世界」のそもそものどうしようもない違いを感じるラストもなんともいえない余韻がある。よかったな~

2014年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

リリィ・シュシュのすべて

中学二年の主人公は、かつての親友にいじめられて窒息しそうな毎日を送っている。
唯一の救いはカリスマ的歌姫リリイ・シュシュの歌声だけ。自らが主宰するファンサイト「リリフィリア」の中にいるときだけが、本当の自分でいられる瞬間だった…。

「窒息しそうな毎日」をうまく描いている作品だと思う。
#drama #suspense
起伏の少ない、けれども陰鬱としたこの映画を視聴していると、自分も一緒に透明な膜の中にずっと閉じ込められているような、生への漠然とした絶望を感じてしまう。
繊細で多感な時期の中学生が感じる鬱屈の生々しさが多分に投影されている。「鬱くしい」という表現が最も似合う映画。

ストーリー性というのは正直あんまり感じられず、冗長に感じる人もいるかもしれない。私も若干退屈に感じる部分もあった。
でもこの映画ならではの独特な閉塞感は唯一無二のもの。リリィ・シュシュ(Salyu)の歌声もすばらしい。
万人に刺さるものではないけど、「リリィ・シュシュが刺さって抜けない」人は確実に世界に一定層いると思える作品。
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