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竜とそばかすの姫

幼い頃のトラウマのせいで人前でうまく歌うことができない女子高生。
次世代型SNS「U」の中ではアバターを被ることでかつてのように歌うことができることに気づき、Uにのめり込んでいく。
一方、Uにはユーザーから忌み嫌われる「竜」と呼ばれる人物がいた。
竜と主人公の運命が、Uを通して交差し始める。

面白くない映画として話題の竜そばなんだけど、まあ〜実際よくなかったねえ〜…
#anime #musical #fantasy

良い要素もいっぱいあるんだよね!
主人公すずの歌声は本当に素晴らしくて惹きつけられるし、Uの中の3DCGパートの質は圧巻で、独特のビジュアルセンスもハイクオリティ。
だからこそストーリーのアラがあまりにも目立ちすぎている…。

「竜の正体は何者なのか?」というのを追っていくストーリーラインになってるんだけど、この竜の正体というのも「衝撃の事実!」みたいな感じで明かされる割には「だ…誰?」って強めに肩透かしされちゃうし…。
「Uは何にでもなれる理想郷」って体で演出されるくせにネット民の嫌なところも強烈に押し出してるから「インターネットは現実の肉体にとらわれずにありのままの魂で過ごせる場所」という良点を打ち出したいのか「誹謗中傷・炎上問題」に切り込みたい作品なのかも中途半端。
虐待問題にも半端に踏み込む割に大人や行政が全く役に立たないまま、ただの女子高生にすぎない主人公がなんか気合いとノリで解決しちゃう現実味のなさ。
そこファンタジックに消化しちゃうくらいなら、そういったセンシティブな問題には一切触れない方がよかっただろ。
できないくせに若干社会派ぶっている。

あとなんか全体的に台詞回しが恥ずかしい。
これは表現するのが難しいんだけど、「普通その返ししないだろ」みたいなダサ恥ずかしい浮いたセリフばかりで展開されていくから余計現実味がないんだよね。
アニメ映画だから現実味なんていらなくない?という意見はあるかもしれないんだけど、普通に浮いた文句が気になって没入感に甚大に欠けるのは問題。

「食材は高級で超一流なのに、それでインスタントラーメン作っちゃってる」みたいな違和感がずっと拭えない映画。もったいない
細田守監督、演出力やセンスはあるのだから、脚本やらない方がいいよ…。

中村佳穂さんというとても素敵なアーティストに出会えたことにだけは感謝したい映画。
アラジン

「アラジンと魔法のランプ」をコミカルに映した、1992年公開映画「アラジン」の実写化。
面白かったなーー!!!!ディズニーの実写化作品ではダントツの1番なんじゃない?
#fantasy #musical #romance

基本的にはストーリーをそのまま踏襲しつつも、もっとポップで豊かで世界の広がる良改変の数々。
あと「アラジンを実写化した時に期待したい美術」をちゃんと繰り出してくるのがいい。具体的に言うと煌びやかでカワイイアラブの街並みや、華やかでエキゾチックな服飾。
「目に楽しい」をとても重視してるのがわかる。とにかく派手でイイ。
リブートされた音楽もステキだった。ヒップホップ調のフレンド・ライク・ミー、みんな好きだろ!!!

ポリコレ大地獄時代のディズニー作品のひとつであるので、この「実写アラジン」も例に漏れずジャスミンの在り方にフォーカスされてる部分があったりするんだけど、上手い範疇に収まってるんじゃないかな。

全体的にコメディタッチに描かれてるんだけど、それが「アラジン」のもともと持ってるテクスチャーに合ってて、違和感のない作品になってると思う。良かった。
まあ私はそれでも美女と野獣の方が好きだったんやけれど。
リトル・マーメイド

童話・人魚姫をディズニーらしい視点で再構成した名作、「リトル・マーメイド」の実写作品。
黒人がアリエルを演じることで話題になった本作。映画館で観ましたよ。
先に言うと私はこの実写版リトルマーメイド、許容派です。

まずハリーベイリーの歌声は本当に素晴らしい。
歌うとマジで彼女がアリエルにしか見えなくなる。これ本当。
歌声で選んだ…?ほんとぉ~?と穿ってたけど、実際それだけの実力は確かだと思ったし、あの「歌い出すとアリエルにしか見えなくなるマジック」を確かめるためにこの作品を観てほしいはあるかも。

反面歌ってない時は全然アリエルには見えない…っていう意見もとてもわかる。表情が硬いのも相まって。
喋れないアリエルは愛嬌がわりと命なのに、その愛嬌を演じるのが下手なので、余計アリエルに見えないんだよね。
ここを吹き飛ばすにはやっぱり白人で素直に実写化すべきだというのも最もなところで。

けど私がこの実写版リトルマーメイドを評価してるのは、総合的には「黒人でなきゃこの実写版は新訳リトルマーメイドたりえなかった」ってちゃんと思えたところにあります。

エリックやトリトンのバックボーンがかなり補足されてるんだけど、互いの世界が互いの世界に対して偏見を抱いていて、エリックとアリエルの働きかけによってふたつの世界が一つになるって言う話が原作よりももっと強化された改変になってるんだよね。
だからこそエリックを白人の俳優さんが、アリエルを黒人の女優さんが演じることへの暗喩的な意味づけがあって、そこで私は個人的に「いいじゃん」ってなった。
改変によってうまく配役部分のメタ的な理由とストーリーが作用しあってるように感じたから、美女と野獣にあったような「とりあえず黒人やLGBTキャラねじこむ」という雑さが解消されているように思えて好感を持てた。

アニメ版のリトルマーメイドで言われ続けてきた問題のひとつに、
「どうして人間のエリックは何も捨てずに済んで、アリエルはヒレも海の世界も家族も多くのものを捨てなきゃいけないのか」ってのがあって。
大幅なエンディングの演出改変にも、その辺の問題をすごく意識してるなと感じた。
エリックとアリエルが海原に漕ぎ出してエンドっていう演出は、そのあたりがもっとグラデーション化した表現になっていたなって。
「次のコーラルムーンにはまたやってくる」ってセリフもアリエルが決して捨てているわけではないってことの表現だよね。畳む


とても気を遣って実写化してるのがよく伝わってきた。
黒人を主人公に据えることによる、「カリブ海舞台」っていう改変も私は好きだった。
時代背景をおもうと違和は拭えないって言うのもまああるんだけど、単純にカリブ海らしいテイストの市場のビジュアルはアニメ版とはまた違ったワクワクがあった。

「白人を主人公にしてたらもっと興行収入は取れた」っていうのは…残念ながら事実だと思うんだけど…でも私は「新訳」としてこの世に打ち出された「実写版リトル・マーメイド」を評価したいなあ。
#musical #fantasy #romance
ラ・ラ・ランド

女優を目指してオーディションに挑戦する日々を送る主人公。
一方、場末のバーでピアノを弾きながら、自分の店でジャズを演奏したいという夢を抱く男。
ひょんなことで出会った2人は恋に落ち、そして互いの抱く夢を追いかける

めちゃめちゃ評価されてる名作ミュージカル。超良かった…。
#musical #romance #drama
まずミュージカルパートの質があまりに高すぎる。ハイセンスなビジュアル、心が浮き立つ音楽の数々!
どのミュージカルシーンも必見なんだけど、中盤にある、カットなしの長回しで撮られたタップダンスシーンは見事のひとこと。

ストーリーもすごくいい。
一見ラブロマンス作品なんだけど、この映画のテーマは夢を追う人の物語
葛藤、諦め、切なさが美しいメロディとダンスの中にたっぷり盛り込まれている。
夢のために捨ててはいけないもの、捨てなければいけないもの
最終的にふたりは、恋と夢、どちらを取るかの決断を迫られる。

このほろ苦いラストも輝きをはなっている。
きっと「夢を追いかけたことのある人」になら、ラスト10分の「if」は響くと思う。
そしてもう1度この映画を鑑賞した時、冒頭の渋滞した高速道路で繰り広げられる歌の歌詞に共感するに違いない!
本当に観てよかった………。
魔法にかけられて

いじわるな女王に井戸に突き落とされてしまったプリンセス。
その井戸はなんと現代のニューヨークに繋がっており、彼女は妻のいない弁護士とその娘と奇妙な生活を営むことになる…!

普段絶対観ないジャンルの作品なんだけど勧められて視聴。
結論から言うと本当に観てよかった。ディズニーで1番好きかも…。

アニメパートと実写パートの融合の見事さはさることながら、「ディズニーがプリンセスものでやりがちなお約束」を自らギャグとしてパロるシーンも満載で笑え、ファンタジーと現代を皮肉りつつも同時に賛歌までしちゃうというマジの高等技術。
美術は隅々まで凝って美しくてハッピー。

何よりストーリーが良すぎる
夢見がちな少女(ファンタジーの住人)と、現実に疲れた弁護士(現実の住人)が互いを想うようになるにつれて、ふたりがファンタジーに、現実に向かって歩み寄っていく。
それが演技やストーリーだけじゃなくて音楽や美術面でも表現されてるのが本当に素晴らしくて、けれどふたりにはそれぞれファンタジー世界に残した王子様と、現実で再婚を検討していた恋人がいて……その切なさについ泣けてしまう。

アニメパートと実写パートがある映画というのは知ってたんだけど、ちゃんと「そう表現しなければならない」ことに意味が強くあって、現実に生きる人たちと、紡がれてきたファンタジーの伝統をどちらもとても大切にしている。
神映画でした。いろんな人に見てほしい…
#comedy #romance #musical #anime #fantasy
ノートルダムの鐘

15世紀パリ。ノートルダム大聖堂の鐘楼には心優しくも醜いカジモドという鐘つき男が住んでいた。
年に1度のお祭りに惹かれ外界に姿を現したカジモドは、美しいジプシー・エスメラルダと出会う。

ディズニーの名作の一柱。「ディズニールネサンス」と呼ばれる、いわゆる黄金期のディズニーの作品の中ではちょっと影に隠れがちな映画になると思うんだけど、とても面白い。
子供の頃見たことがあったんだけど、ちゃんと覚えてなかったので、アマプラでレンタルして鑑賞。
#anime #drama #musical

フロローってこんなにキモエロかったの?!!?
一部で狂信的な支持を得ているフロローだけど、確かにこういうタイプのヴィランってディズニーにはめちゃくちゃレアな存在だよな…。
エロかったな…。何もフロローだけじゃなくて、なんかノートルダム全体が… エロかったな…。

恋を成就させないっていうのもレアなラストだよね。
当時別件のBLにハマっていて、そのBLCPとエスメラルダ&フロローの感情のやりとりがあまりにも似ていたので、「俺たちのBLCPじゃん!!!!」てフォロワーと一緒に騒ぎながら鑑賞した覚えがあります。
美女と野獣

中世フランス。村いちの変わり者と言われていたベルは、迷い込んでしまった父を取り戻すため森の奥の城へと趣き、そこで恐ろしい風貌の野獣と出会う。
人を愛せない限り元の姿に戻ることができないという呪いをかけられた彼とベルは、徐々に心を通わせ、真実の愛を知っていくこととなる。

ディズニーの名作「美女と野獣」!
アニメ版がめちゃめちゃ好きで、日本語版も原語版も何度も観ていたヘビーオタクだったんだけど、このたびエマワトソンが主演で実写化するということでもうめっちゃ期待を持って鑑賞。実際超良かったです。
#musical #fantasy #romance

とにかくCGのクオリティがすごい。違和感はなく、愛嬌はたっぷりにある家具たち、ベルじゃん…てくらい再現度高いエマワトソン。野獣のオリ曲もあるしガストンはマジでいい声!
一点、中世フランスに黒人が堂々といたり、ル・フウがゲイであるという改変がなされている点だけはこのころのディズニーのポリコレ配慮闇時代の息吹を多少感じるんだけど、でもこの「美女と野獣」はポリコレ地獄時代の初期ころに作られた作品だったからそこまで鼻につくような感じは個人的にはなくて、良いバランスであると感じた。

「ひとりぼっちの晩餐会」はマジで絶対観るべき!!!!
あとセリーヌディオンの歌うエンディング曲がすごく好きで、じっとりと泣ける…。良い…。
ダンサー・イン・ザ・ダーク

息子と二人、貧しいながらも幸せで慎ましい生活を送る主婦。
彼女には市民ミュージカルで歌い踊るささやかな趣味があったが、それも目の病気によって徐々に奪われつつあった。
彼女の静かで優しい暮らしは、目の病気の進行とともにゆっくりと絶望に突き進んでいく。

「マジの鬱映画」。鬱映画として真っ先に名前が挙がるダンサーインザダーク。実際超きついし、本当にいいことがないし、暗いし重い。
けど、不思議な魅力を持っているのはその陰鬱な世界観と、それを彩る歌姫であり主演のビョークの歌とダンスだと思う。闇のミュージカル作品。
#musical #crime #drama

私は「嫌な気持ち」になるのが大好きなのでこの映画はとても好みでした。最悪のセールスの仕方
ビョークの歌だけじゃなくて、絵作りもまたいいんだよね。色合いというか…。ずっと膜が張ってるみたいな、そこから一生出られないみたいな…

「本当にいいことがない映画」とはよく言うんだけど、私には主人公が「自ら絶望に向かって突き進んでる」、もっというと悲劇の上でブレイクダンスしてるようにしか見えなかったので、悲劇のヒロインを演じ切ることに徹した彼女のラストの結末というのはむしろ痛快でさえあった。
チャーリーとチョコレート工場

世界中で大人気のチョコメーカー、ウィリー・ウォンカ。
彼のチョコレート工場を特別見学することを許された、選ばれた5人の子供たちは、ついに謎だらけの工場に足を運ぶ…

面白いねえ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!
なんか地上波でやってることが多かったりして昔から何回か見る機会の多かった作品なんだけど、何回見ても面白い。
#comedy #musical #fantasy #kids

外観はとてもファンシーでポップで可愛らしさに満ち満ちてるのに、ヒネまくった展開がまたいいんだよね。
いわゆる「素直に生きていきましょう」的教訓話としての側面も一応備えてはいるんだけど、それにしても子供おびえさせすぎだろ!みたいな笑
もしこの作品を「キュートなファンタジー映画」だと思って視聴してない人がいるのなら、騙されたと思って見てほしい。マジでダークだから

曲がいいよね。オガスタス♪オガスタス♪おデブで意地悪い♪
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