movie memo

映画感想を載せる場所

2024年5月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

デビルマン

永井豪作の名作コミック「デビルマン」実写化。
高校生、不動明はデーモンのひとりに身体に侵入され、精神は人間のままのデビルマンになってしまう。デーモン軍団とデビルマンの戦争の結末は?

ついに観ましたよ!あの伝説のクソ映画・デビルマン!!
#action #fantasy #thriller
結論から言うと思ってたよりはずっと楽しめたけど、ハードル下げに下げきってたからかもしれないし、友人とガヤガヤ観たからかもしれない…。わからない…。

私は原作未読なので、原作ファンからしたら怒られるようなことを言っているかもしれないけど、ストーリーからは一応原作をなぞろうという気概はそれなりに感じた。
骨子で描きたいところもまあ伝わってきたし、CGもすごいしね。最後のシーンは普通におおっ!てなったな

ただそれにしてもあまりにもツッコミどころが多すぎるし、ギャグみたいなシーンも満載すぎる。謎すぎるガンアクション、急に沸いて出る謎のトリプルデブ…あれは真面目に脚本書いてたんかな…?
稲刈りで腕まくりしたせいでデビルマンであることがヒロインの父にバレるシーン、さすがにバカすぎて爆笑してしまった

でもそんなところよりとにかく言いたいのは主演の演技下手くそってレベルじゃないだろってこと!
普段良質な映画に触れているといちいち俳優陣の演技の上手さなんて気にしないんだけど(気にならないぐらい自然に上手いから)この映画は本当に本当に本当にひどくて、演技力ってマジで大事なんだなって痛感した…。
滑舌も悪くて何言ってるかわかんないシーンたくさんあったし。聞き取れないほどの滑舌の悪さでなんでOKテイク出しちゃったんだよ!
主演より子役の方が演技上手かったな…って思ったけど、子役さん、染谷将太だったらしい。納得


けどストーリー自体はわからんでもないだけに、「ドラクエユアストーリーズ」よりはずっとましだなあと思った。
この映画は「笑える」という一点で「ちょっと観てみてよ」って他人に言えるクソ映画だけど、ドラクエユアストーリーズは怒りがわいてくる本物のクソ映画だからな…

2024年4月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

ある閉ざされた雪の山荘で

劇団に所属する7人の役者のもとに、新作舞台の主演を決める最終オーディションへの招待状が届く。
オーディションは4日間の合宿で行われ、参加者たちは「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件のシナリオを演じることに。
しかし出口のない密室で1人また1人と参加者が消えていき、彼らは互いに疑心暗鬼に陥っていく。

果たして今演じているのは、今行われている事件は現実のものなのか、どこまでが台本上のフィクションなのか…っていう、鑑賞者をも疑心暗鬼に巻き込ませるような構造の作品。
このコンセプト自体はマジでめちゃくちゃ面白いし期待値高いのに、実際は全然面白くなくて悲しかった…。
#suspense

まず登場人物全員演技がへたくそすぎ。これは「彼らが翻弄されている様子も含めて、すべてが演劇の脚本」という演出をするためにわざとやってる可能性もあるかもなんだけど、それにしたってお遊戯会すぎるだろ…!
セリフ回しもすべてがペラく感じられ、全体的に演劇サークルの作品かな?感がぬぐえなかった。音楽は素晴らしいのに

オチもはぁ~~~~~~~~~~~~?だったな…。
そうはならんやろというか…真犯人可哀想すぎるだろ…。一連の計画を犯人のために行ったんだとしたら周囲の人間サイコパスすぎるよ

テンポも鬼悪いし、謎の間も多いし。
あと男女感とかホモへの謎煽りとかが時代錯誤でキツかったし、そういう雑音もすごい。

絶対もっと面白くできる題材の作品なのに、仕上がりが小冊子かな?くらいの厚さで本当に悲しい~~~…
だから邦画面白くないって言われるんだよ!良い邦画もたくさんあるのに~~~~~~!!!!!!!!

2024年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

悪女(2023)

ニュースキャスターの主人公はある日父に再婚相手を紹介される。彼女は父よりずっと若く、お世辞にも美人とは言いがたい肥満の女。
これを疑った主人公は、彼女の正体と真意を探り始めるが、同時に彼女と付き合った男たちが三人も立て続けに練炭自殺したという報道が流れ、疑惑を強めていくようになる。

台湾映画なんだけど、あらすじやサムネからも分かるように、明らかに日本の死刑囚・木嶋佳苗をモチーフにした映画
木嶋佳苗は「決して美人ではないにも関わらずそのスキルによって多くの男を篭絡し保険金殺人を行った」と言われていて、この映画に登場する「父親の婚約者」もこの木嶋死刑囚をモデルにしてるんだけど、この映画が描いているのは「その女の怪しい魅力と恐ろしさ」とはちょっと違う。

私も後から知ったんだけど、木嶋死刑囚って実は証拠を抑えて死刑囚になったわけじゃなくて、状況証拠しか揃ってなかったらしい。
多分この映画はここにフォーカスしてて、どう考えても怪しい女だけど、実は本当に殺人なんかしてなかったのでは?って描かれ方をしてる。ここがまず面白い

反対に、彼女の正体を追うにつれ悪女堕ちしていく主人公との対比構造がこの映画のメインの部分になってる。
どちらかというと仕事人間だった主人公が女の言う「男にとって理想的な女性像」に触れ、彼女を嫌悪しつつも、それをロールモデルにするうち本物の悪女になっていく。
本当の悪女は果たして主人公と女、どっちなのか…っていうストーリー。
(この映画的に言わせると、主人公の方が悪女だよってことなんだと思うけど)

ただ、女の怖さよりも男のクソさの方がどっちかっていうと目立つ構成になってるように感じた。そこも良かったよね。
登場する男みんな勝手すぎるんだよな。主人公の婚約者や、途中から付き合い始めた検事は勿論のこと、父親も盲目すぎるだろっていう…

惜しむらくはあんまりその「悪女の魅力」が伝わってこなかったことかな。
木嶋死刑囚をモデルにしている女、もうちょっと深堀して魔性さを描けたんでないかな~とは感じてしまう。
そっちにめっちゃフォーカスした描き方でもありだったんじゃないかなと思うけど、まあこの映画はそうではない部分に焦点を当てたってことで。
#thriller #suspense
NOPE

亡き父から牧場を受け継いだ主人公。父の事故死は飛行機部品落下による衝突死とされたが、主人公はこの事故の際に一瞬目にした飛行物体を忘れられずにいた。
主人公の妹はこの飛行物体を撮影して、バズり動画を世に放つことを思いつく。それは真の最悪の奇跡の到来の序章に過ぎなかった…。

全然面白くなくてびっくりしたんだけど、世間での評判はそれほど悪くないようで、え!?となっている。
私自身も友人たちと3人で鑑賞して、「全然面白くなかった」って結論に至ったくらいだから、私の感性が狂ってるってわけじゃないと思うんだけどな…。マジで?

お話としてはUFOを描いたホラー#horror #SF
UFOっていうとなんか古典的すぎるような感じもあるんだけど、この映画における「UFO」の造形そのものはすごい気合入ってて好みだった。

ただ及第点に到達してないポイントが多すぎる……と、私は感じた
キャラクターの行動原理がわかんないし、脈絡なくて愛着湧かないし……あとなんかセリフ回しがピンとこなくて話が全然頭に入ってこなかったんだけど、これは吹き替え版観たからかもしれない。

あと主人公無表情すぎない?今どんな感情なの?演技の指示ミスってないか?
ついでにいうと音楽も「今そのチョイスする?!」みたいな違和感をずっと拭えなかったし、UFOの造形の美しさに対して基本的な部分全部足りてないように感じたんだけど…
でも謎なのが、結構この映画を評価してる人も多いっぽくて、なんなら「どうしてアカデミー賞取れなかったんだろう」とまで言ってる人も見かけたっていうこと。そんなに感想割れることある!?!?

あとで調べてみたところこの映画には結構なテーマ性が込められてるらしくて…暗喩が多いのかな。
私たちウォッチパーティ繋ぎつつ作業しながら観たもんだったから全然ピンとこなかったけど、しっかり直視してたら感想も全然違った…?のか? そうか…?
伝わらない暗喩なんてないのと同じだろって私は思いますけどね…(暴言)

でも実際評価がかなり二分されてる作品っぽいので、この感想観て気になった方いらっしゃったら全然観てほしいかも。感想聞きたい。
ノイズ

過疎化に苦しむ猪狩島。そこに住む青年・圭太が生産を始めた黒イチジクが高く評価されたことで、国からの交付金支給がほぼ決まり、島民たちは喜んでいた。
しかし、殺人鬼である小御坂が島に迷い込み、揉み合いの末に誤って彼を殺してしまったことから、彼らの日常は一変。
圭太と幼なじみの純、真一郎の3人は、小御坂の死体を隠し、事件の隠ぺいを試みるが…。

評判がめちゃめちゃいい映画ではないことは知っていたので、ハードル下げて鑑賞したんだけど、それが功を奏したのかなかなか楽しめました #suspense #thriller

何より幼馴染三人組が藤原竜也・松山ケンイチ・神木隆之介という布陣。ヒトカゲ・ゼニガメ・フシギダネじゃん。
これだけでもうめっちゃありがたいし、それ以外の俳優さんの演技も素晴らしかったよねえ!!

あと個人的な趣味になっちゃうかもなんだけど、全体的なカメラワークや間の取り方、静かな描き方がすごい好みで、目と耳に非常に嬉しい映画だった。
そういった土台が好みだったおかげで、多少アラのあるストーリーもだいぶ楽しめて観れた…ってとこはだいぶあったかも。

ストーリーに関してはもう徹頭徹尾「いや自首しろや!」に尽きる。
でもしないからどんどん旗色が悪くなってって、雪だるま式に最悪の展開になっていく。
まあこれこそがこの映画の魅力だと思うので、最初の「自首しろや!」を飲み込んで観れるかどうかが、この映画を楽しめる最大の分岐点になってると思う。
数学の公式と一緒で「この映画ではそういうモンなのね」で飲み込んだ方がイイ。

ラストの展開もちょっとしたどんでん返しになっててなかなか楽しかった。結構読める展開ではあるけど……


改変しない方が良くない?とも言われてる作品らしいので、原作も読んでみたいなー
愛の流刑地

不倫の果てに女性を絞殺した男が逮捕された。男は恋愛小説の旗手として注目された名匠の作家。
愛しているから殺した」と語る男。事件を担当する女性検事は、男の言葉に困惑しながらも真相を探っていく。

平井堅の「エレジー」がめちゃくちゃ好きな曲なので、映画の方も観るかと思って鑑賞。 #romance
めちゃくちゃエロかったな…視覚的にも、テーマ的にも…

すっごい平たく言うと「禁断の恋にどんどん溺れていく男女」の話。
女は夫に満足しておらず、不倫相手の男に愛されることに無上のエクスタシーを感じ、ついには「殺して」とうそぶいてしまう。
その要求を飲み絞殺してしまう男。まあもうこのあらすじがめっちゃエロい
こういう話大好き。こういう同人誌描きたい

ただ、きわめて情緒的な作品であるからして、描いているその愛の形に没入するためにも、他のディテールをもうちょいこだわってほしかったな…みたいな思いがある。
意図的に子供の存在をまあまあ無視してるのは全然いいんだけど、小物が安っぽいなあとか、演出がダサいなあとか、配役合ってないなあ…みたいな、あちこちに散らばってるノイズが結構気になってしまった。
検事の人(長谷川京子)演技へたすぎ😭 美人でエロくて嬉しいけど

そのへんのチープさが原因でどうしても「映画っていうか、2時間特番ドラマ見てる気分」に陥ってしまって、「上質な文学を観たなあ」って感覚にはなれなかったのがだいぶ敗因と感じた…。ほんとはこの映画が目指すべきところってそこだと思うんだけども。

けど、ラストのエレジーの入り方はもう120点。
ヒロイン(寺島しのぶ)のおわら踊りで締めるとこも最高。

2024年2月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ

人気ゲーム「バイオハザード」を、新たなキャスト&スタッフで映画化。
クレア・レッドフィールドを主人公に、新たな切り口でラクーンシティを描く。

シンプルに面白くなくてシークバー飛ばしちゃった映画。 #horror
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演版のバイオとは違ってゲーム版のバイオを忠実に再現した…と謳われていた本作なんだけど、まず再現の仕方がシーンの切り貼りすぎ。ここだけ丁寧に再現しとけばいいってもんじゃないんだよ。俳優もびっくりするほど似てないし。

キャラ改変の仕方はなかなか面白いなと思ったんだけど(クリスとクレアがアンブレラが運営する孤児院の出身で、その孤児院では孤児を利用したウィルス実験が行われていた…って設定とか)、せっかくのその改変が全然生かされてない。「設定があるだけ」で、それを利用した人間ドラマが全く展開されない。

あと詰め込みすぎじゃない?あちこちで言われてると思うんだけど、この映画、初代・2・ベロニカの要素が詰まってて、その全てが描き切れずに雑に消化されちゃってる
かといってアクション面の緊迫感にも欠けてるし、再現も中途半端で、しかもTウィルスがなんなのかっていう具体的な説明もないから結局なにが起きてラクーンシティが壊滅してしまったのかがよくわかんないし、誰向けなのかわかんない映画。原作ファンもゾンビ映画好きも喜ばない。
マジでおもんなかった。観なくていいし、これ観るくらいならミラ・ジョヴォヴィッチ主演版の1・2を観るべき。
黄龍の村

キャンプ場へ向かう若者たち。その道中、電話も繋がらない山中で車がパンクしてしまう。一行が辿り着いたのは、山奥に佇む不気味な村。
奇妙な村で、狂気の集団と若者たちの間に惨劇が巻き起こる。

バカなB級ホラー。面白かった…
はじめこそ「アホなパリピ集団が偶然因習村に迷い込んで成すすべもなく殺されていく」みたいな感じの導入なんだけど、後半から毛色が180度変わってマジでよかった。
#horror #action

パリピ組は全員因習村勢に惨殺されちゃうんだけど、彼らに微妙にハブられてたギーク組が実は因習村に復讐を誓った精鋭たちで、逆に因習村の人々が彼らに惨殺されていく…ていうのが本作のトロの部分になっている。

アクションがまたいいんだよね!!明らかに「ギャグホラー」として笑わせに来てるんだけど、アクションが普通に質良すぎて…。私あまりアクションに興味ないんだけど全然見入っちゃったもんな

スタッフロールのオチも面白すぎる。おびんたわら様仲間にしてる時点で既にめっちゃ面白いんだけど、「犯人どんな味すんのかなぁ?」で声出して笑ってしまったわ畳む


B級ホラーでこんなに笑ったの無かったかも…。めっちゃ好きな作品だった黄龍の村
興味ある人は絶対スタッフロールのラストまで観てほしい!!
クローゼット

母を交通事故で亡くしたトラウマに悩まされる一組の父娘。
親子関係を改善するために新居へ引っ越す二人だったが、そこで様々な怪奇現象に悩まされることになる。
やがて行方不明になってしまう娘。万策尽きた父の前に現れたのは、怪しげな祈祷師の男だった。

洗練されたビジュアルから繰り出される手垢付きまくった古典的ホラー
ビジュアルは美しいのに演出はチープ。私はだいぶ退屈に感じてしまって面白いとは思えなかったけど、こういう古典ホラーが好きな人はたまんないのかもしれない…?
#horror

ほんとに画作りはとてもきれいで、韓国らしい美意識を感じた。
じっとりホラーを期待するより祈祷師悪霊退散アクションを想像して見た方が楽しめるかなあと思う。物理で解決するし

あとシーンシーンがぶつ切りで、色々な展開が唐突に感じちゃうのもちょっとマイナスだった。話自体はスキなくしっかり作られてるのがわかるんだけどなぜ脈絡なく感じてしまうんだろう…

そしてこれは価値観の問題かもしれないんだけど、家族のために身を粉にして働いているお父さんが、虐待を行う親と同列の罪だと語られるのもなんか個人的には…あんまり納得できなかったな…。
「仕事での成功を追い求めすぎた結果、娘を疎ましく思う」という気持ちが罪なのだ、って理屈はまあわかるし、子供が傷ついている結果は変わらないっていうのも分かるんだけど、じゃあ子育ての中でつい子供に苛立ってしまう人として当然の心の揺れ動きも罪なんか?って思ってしまうな…畳む

いや理屈はほんとわかる わかるんだけどね
哭悲/THE SADNESS

台湾で発生したアルヴィンウィルス。ただの風邪だと思われていたウィルスだったが、突然変異によって理性を失い、暴徒と化してしまう特性を持っていた。
パンデミックによって混乱に陥ってしまった街で、再会を誓い合う男女。生き残るため奔走する彼らの運命は?

明確に嫌いだった。私もかなりこれはびっくりしてて、自分は残虐な作品だったら大体大好きな単純な脳みそのオタクだと思ってたので、この手のやつで嫌いだって思う事あるんだ……って…。
#violence #horror

ゾンビ映画の亜種みたいな感じの作品なんだけど、実態は結構違ってて、「人々には知性や想像力が残ってる」っていうのがミソ。ただ「他人を攻撃する行為へのリミッター」が外れてるだけなんだよね。
だから残虐行為のレパートリーがめっちゃ豊富で、ただゾンビみたいに人を食うだけじゃなくて、縛って殴ったり、レイプしたり、湯だった油を頭にぶっかけたり、もうとにかく色々やってる。

このバイオレンス描写のバリエーションはなかなか面白かった。
面白かったんだけど、私が明確に嫌いだわ~ってなった理由は途中から描かれていく問題提起描写。

ウィルスによって残虐な殺人鬼に変貌してしまった人々と、健常者との間に境目はあるのか?というのがこの作品のテーマになっている。
要はどんな人間の中にも残虐性は存在していて、正義のためであったり、自分を正当化する理由さえあればウィルスなんかなくたって残虐行為はできちゃうよね?一緒だよね?っていうお話になっているんだけど、私はもうこれめちゃくちゃ嫌いだわ~ってなってしまった。一緒なわけねえじゃん

じゃあすべての人間は殺人鬼になれるのかって。んなわけねえだろ!!
そのメッセージが提起されだしてからもうすべてが知らね~~になってしまって、ラストの描写も ハァ…そっすか……で終わってしまった…。

クソ映画では全然ない、映像すごかったし、そのメッセージも含めてこの映画が楽しめる人もたくさんいると思う(マジでめっちゃグロいので、そもそもグロが好きな人向けではあるけど)。
でも私は納得できなかったし嫌いだった…なんか、絵柄はめっちゃ好きなのになぜか抜けないエロ漫画読んでる気分だった…。(…)
ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル

ひょんなことから居残り掃除をさせられることになってしまった4人の高校生。
彼らは倉庫の中で「ジュマンジ」というカセットが入った古いレトロゲーム機を見つける。
お遊びで起動し、プレイヤーキャラクターを選択すると、4人は全員ゲーム機の中に吸い込まれてしまう。
ゲームの世界で目覚めた4人の姿は、選んだキャラクターのアバターに変化していて…!?

あの不朽の名作、ジュマンジの続編。 #action #kids #comedy
続編といってもすごく繋がってるわけではないので、これ単体でも見れる。前作のジュマンジを知ってるとちょっとニヤっとできたりする。

私は前作のジュマンジの方が圧倒的に好きだったのだけれど、この続編もなかなか面白かった!
前作のジュマンジはボードゲームで、サイコロの目にょって現実世界に様々な異常事態が発生するというストーリーだったのだけど、この「ウェルカムトゥジャングル」はその名の通りジャングルに異世界転生(?)。
ジュマンジの中の時空が歪んでいたり、ゲームをクリアできないと一生そこに閉じ込められてしまうというようなベースは共通なんだけど、舞台が現実世界とゲーム世界となのでそもそもシステムが全然違ってたりする。
あと前作のジュマンジは子供も大人も入り乱れてゲームに参加することになるけど、こちらの作品は全員同年代の子供が主人公だったり。

4人の高校生は、実際の自分にはないものを沢山持っているアバターを被って冒険することになる。
アレルギーだらけの病弱なギークはムキムキ軍曹になるし、セクシーだけどちょっと頭の弱い女の子は太っちょのおじさんになってしまう。
でも、そのアバターを介して動いているうちに、「現実の自分を演じているだけでは気付くことができなかった、自分自身の魅力や価値・可能性に気付いていく」という王道ながらもアツいストーリーで、ここがまずよかった。
会話も小気味よくてくだらなくて笑えるし、軽く観れてとても爽やかな読後感。よかったー

あと俳優さんってすげーなって思った。
太っちょのおじさんが本当にセクシーな女の子に見えるし、勉強ばかりのイモっぽい女の子は、セクシーな美女のアバターを被っててもあまりに振舞がイモすぎる
とても情けないドゥエイン・ジョンソンも楽しめる。
キャラクター

人間味あるキャラクターを生み出せず苦心している漫画家の卵の主人公。
ある日彼は偶然殺人事件現場に遭遇し、そこで犯人の顔を目撃する。
犯人の姿をもとに漫画を生み出した主人公は人気漫画家となるが、それを機に、彼は危険な事態に巻き込まれていく…

面白かった~~~~!!!!!私の視聴履歴を参照したネトフリがあまりに執拗におすすめ欄に表示してくるからどれと思って鑑賞したんだけど、良かった…。やるじゃん、ネトフリ
#suspense #thriller

筋書きの面白さもさることながら、「漫画家の苦悩」にもしっかり焦点を合わせていて、創作オタクやってると時々いい意味で耳が痛くなる。
なんと殺人鬼役をセカオワのFukaseが演じてるんだけどこれもなかなかどうしてハマってるんだよね。
まさかの人物の退場やどんでん返しなど、予測もつかない展開にはハラハラさせられっぱなし!スゲー良かった。
掛け値なしに、この手の邦画だとトップクラスに面白いんでは?

1点だけ、ラストの犯人の動機や謎だけちょっと投げっぱなしのまま終わっちゃった感があって残念だったんだけど、まあテーマを考えればまったくチンプンカンプンのまま終わってしまってるわけでもないと感じる。

要は犯人の両角は戸籍も持たない、「誰でもない存在」であったからこそ、主人公によって「ダガー」という人格(キャラクター)を定義されたことが嬉しかったんだろう。
けど逮捕されて何もかも終わってしまったことで再び彼は己のキャラを失ってしまう。

最後の演出は「ダガーというキャラを受け継いだ主人公が犯行をたくらむ音」だという考察も見たけど、その考え方は私はちょっとな…。
だって主人公がキャラクターを継承する意味ないやん。主人公には主人公という名の「キャラ」があるんだから。

(追記)
って、観てすぐの時は思ったんだけど、沖田遊戯のキャラクター感想動画観て考えちょっと変わったかも…。
「すべての人は何かに影響されていて、己の確固たるキャラクターなんてものは存在しない」…なるほどなぁ~~~!!!!!

この理屈でいうと主人公がダガーになっちゃうっていうのもわかるかも。両角に影響されたってことか。
さすが沖田遊戯、映画にあまりに詳しいっ…!畳む


とにかく面白かった作品であることに変わりはない。楽しかった~~!!
雪山の絆

アンデス山脈の奥深く、人里離れた山地に飛行機が墜落
過酷なサバイバルに直面した生存者たちは、生きて家族のもとに帰るため、極限の試練を生き延びる。

実際に起きた飛行機墜落事故を描いた作品。
ドキュメンタリーとしての色がかなり強くて、脚色なしに事故に真正面から向き合っている。 #drama #survival

非常に申し訳ないんだけど、私はかなり…かなり退屈に感じてしまった…。
自然の、人間が太刀打ちすることなんて敵わない圧倒的で雄大な恐怖も良く描けていると思うし、「この映画はこれが正解」だと思うんだけれど、あまりに映画的な見せ場を作ることを捨てすぎている
センセーショナルで心を掴まれるのは実際に飛行機が墜落する序盤のシーンだけで、残りは全部雪山でのサバイバルに苦しむ人の綿密で静かな描写。
進みも戻れもしない、長い長い膠着。ゆっくりと脱落していく人々。
それが2時間半もあるものだから、イヤ~~~~~…ちょっと飽きちゃった……。

ただ上述したようにこの映画は「そういうふう」に作ってある。リアリティを追求していて、この物語は決してフィクションじゃないっていうことを強調しているから、マジでこれが正解なんだと思う。
決してつまらない映画ではない…と思う。これが実話なんだって思うとガチで震えるし。
びっくりするほどの長尺も、そもそもこの事故が72日間も人食に手を染めてまで生き延びた人たちの物語ってことを踏まえると、必要な時間だったと思うし。

けど「映画的な面白さ」を期待してはいけない。壮大な再現ドキュメンタリーだと思って鑑賞するべきだと思った。
死刑にいたる病

パン屋を営んでいた店主が連続殺人犯として死刑を宣告された。
その常連であった大学生の主人公は、彼の言う「起訴されたうちの最後の事件は冤罪である」という主張の真相を確かめるため、事件の調査にのめりこむようになっていく。

面白かったぁ~~~~~~!!!!!!うわさの死刑にいたる病!さすがにヒットしてただけあるな…。
途中までは真相を予想しながらハラハラし、死刑囚である榛村の言動にドキドキし、彼に狂わされていく周囲の人間にソワソワし…とあれこれ思いを巡らせながら鑑賞し、オチの付け方のエロさに嬉しくて、泣いた……。

正直途中で考えてた予想が全然めちゃくちゃ当たってたことへのガッカリ感もあったんだけど、それを補って余りあるエロさで…なんか…肩透かし感、全然…飛んだな…。
肩透かしというても「わりと予想できる範疇」ではあると思うし。

結局全部榛村の暇つぶしでした」てオチはだいぶ予想できるよね。できるんじゃないかな
さすがに死刑囚榛村なんでもできすぎて、スーパー殺人鬼すぎるだろ!というツッコミはあったんだけど…まあエンタメの範疇かな~!
道中でできた大学の彼女も榛村の魔の手が及んでたってオチはやりすぎちゃうんか?て思ったけど、
でも…でもあのオチめっちゃエロいし……あんなふうに落としたくなる気持ちもわかるから、四捨五入で許した。畳む


それに阿部サダヲの演じるサイコ殺人鬼めっちゃよかったしね。よかったから許した。
クリーピーの時の香川照之に感動したのに、映画自体の構成が尻すぼみすぎて悲しくなった当時の自分が、阿部サダヲの貫徹されたサイコ演技で無事に成仏できた感もあった。
ありがとう、阿部サダヲ
ありがとう、エッチなスリラー映画

「凶悪」の監督さんなんだけど、かなり「凶悪」との共通項があるように感じる。
映画的カタルシスや緩急に欠ける「凶悪」を見直し、もっとエンタメ的に再定義した印象があって、見やすくもあった。
#suspense #thriller #crime

2024年1月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

FALL

事故で夫を亡くした主人公を立ち直らせようと、親友が地上600mのテレビ塔へのクライミングを計画。
2人が頂上まで到達した直後、梯子が崩れ落ち、地上に戻れなくなってしまう…!

鉄塔から降りられなくなった女二人のサバイバル映画。
マジで作業のお供程度に軽く見始めたんだけど予想外にかなり面白かった

本当に徹頭徹尾(鉄塔だけに)塔の上でどうやって生き抜くか、助けを呼ぶかしかやってない、ほんとにそれだけの映画なんだけど、観客を最後まで飽きさせない工夫が盛りだくさんの良構成映画!
ハラハラあり、女の燃え滾る友情あり、でっかいおっぱいありで嬉しくなった…
ちょっと鉄塔に行くまでの導入が強引すぎるきらいはあるけど、そのへんはご愛敬かとおもわれる。
騙されたと思って観てみてほしい。
#horror #survival
ミーガン

両親を失って意気消沈の女の子のもとに最新人工知能を搭載した人形の女の子「ミーガン」がやってくる。
ミーガンの少女への愛はやがて、周囲すべてのものに仇なす暴走をはじめる…!

めちゃくちゃライトに楽しく観れるエスターって感じだった。全然ホラーではないと思う。こわくなさすぎる。
金ローとかでゲハゲハ笑いながら観るのがベストの作品。

ミーガン役の子がリアルダンサーらしくて、芸術(ダンス)技能をめちゃめちゃ活かしてる。なんならリアルダンサーであることを打ち出した過ぎて急に脈絡なくダンス踊りはじめる始末。
踊るミーガンかわいすぎる!Tiktokとかでバズったらしいよね。
#horror

2023年12月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

竜とそばかすの姫

幼い頃のトラウマのせいで人前でうまく歌うことができない女子高生。
次世代型SNS「U」の中ではアバターを被ることでかつてのように歌うことができることに気づき、Uにのめり込んでいく。
一方、Uにはユーザーから忌み嫌われる「竜」と呼ばれる人物がいた。
竜と主人公の運命が、Uを通して交差し始める。

面白くない映画として話題の竜そばなんだけど、まあ〜実際よくなかったねえ〜…
#anime #musical #fantasy

良い要素もいっぱいあるんだよね!
主人公すずの歌声は本当に素晴らしくて惹きつけられるし、Uの中の3DCGパートの質は圧巻で、独特のビジュアルセンスもハイクオリティ。
だからこそストーリーのアラがあまりにも目立ちすぎている…。

「竜の正体は何者なのか?」というのを追っていくストーリーラインになってるんだけど、この竜の正体というのも「衝撃の事実!」みたいな感じで明かされる割には「だ…誰?」って強めに肩透かしされちゃうし…。
「Uは何にでもなれる理想郷」って体で演出されるくせにネット民の嫌なところも強烈に押し出してるから「インターネットは現実の肉体にとらわれずにありのままの魂で過ごせる場所」という良点を打ち出したいのか「誹謗中傷・炎上問題」に切り込みたい作品なのかも中途半端。
虐待問題にも半端に踏み込む割に大人や行政が全く役に立たないまま、ただの女子高生にすぎない主人公がなんか気合いとノリで解決しちゃう現実味のなさ。
そこファンタジックに消化しちゃうくらいなら、そういったセンシティブな問題には一切触れない方がよかっただろ。
できないくせに若干社会派ぶっている。

あとなんか全体的に台詞回しが恥ずかしい。
これは表現するのが難しいんだけど、「普通その返ししないだろ」みたいなダサ恥ずかしい浮いたセリフばかりで展開されていくから余計現実味がないんだよね。
アニメ映画だから現実味なんていらなくない?という意見はあるかもしれないんだけど、普通に浮いた文句が気になって没入感に甚大に欠けるのは問題。

「食材は高級で超一流なのに、それでインスタントラーメン作っちゃってる」みたいな違和感がずっと拭えない映画。もったいない
細田守監督、演出力やセンスはあるのだから、脚本やらない方がいいよ…。

中村佳穂さんというとても素敵なアーティストに出会えたことにだけは感謝したい映画。
ファースト・マン

人類史上初めて月面着陸を果たした宇宙飛行士、ニール・アームストロング。
彼の半生と、月を目指す者たちの苦悩の道のりを描く。

「ラ・ラ・ランド」の監督が撮った伝記映画。実在した人物である「ニール・アームストロング」と、あの「アポロ計画」を題材にした英雄譚。
あんまり観ないジャンルの作品だったんだけど、観てよかったなぁ~~~~~~~~~~~~!!!!!!面白かった…
#SF #drama

この映画のすごいところは「全然ワクワクしない」ところ。
月を目指す宇宙飛行士の物語って一文で表現してしまうとすっごく雄大で果てないロマンの映画みたいに感じるんだけど、この映画は全然違うところにフォーカスが当てられていて、どの国が最初に月面着陸を成功させるかっていうアポロ計画の軍事的な側面であったりとか、そもそも有人飛行自体がまだ安全性を担保できていないことによる命の軽さを強く映している。
だからめちゃくちゃ息苦しい映画なんだけど、それでも月面着陸成功時のあまりの…表現しがたい達成感とカタルシスは格別なんてもんじゃなくて、このために多くの人の命やコストが犠牲になったかもしれないけれど、それでも…それでもロマンは止めることができないという、人々の想いと歴史の貴さを、圧巻の演出と構成で描いている、とても素晴らしい作品!!!!

ラ・ラ・ランドとはまったく違う切り口とノリで描かれている映画なんだけど、演出の鋭すぎるセンスには共通点を感じたかも。
あの、月の地をはじめて踏むときのカメラ…演出…音…… ヤバい。ほんと。鳥肌たったもん

2023年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

LAMB

アイスランドの田舎で暮らす羊飼いの夫婦が奇妙な生物を取り上げた。
羊から生まれたにもかかわらず人間の胴体を持つ生命。
アダと名付けられたそれに、夫婦たちは狂わされていく。

#horror #thriller
期待してたんだけど、若干肩透かしだった作品。
好きな人はきっと好きだと思うんだけど、私にはちょっとテンポとカタルシスが足りなかった…

ありえんくらいアダかわいすぎる。そりゃみんな狂う。
しかも最後までアダ自体は純粋無垢でかわいいままだからね。
正直「アダ自体が実はとんでもない生命体で…」みたいなのを期待してたんだけど、そういう裏切りは全くなかったし、アダはパーンの子供で結局生まれた場所に連れ戻されてしまう。畳む

そのラストにいたるまでの「ひねり」があまりになさすぎて、ずっと平坦な一本道を歩かされて終わっちゃったなあ~っていう印象。
トレーラーの不気味さがピークだったかも。

2023年8月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

アラジン

「アラジンと魔法のランプ」をコミカルに映した、1992年公開映画「アラジン」の実写化。
面白かったなーー!!!!ディズニーの実写化作品ではダントツの1番なんじゃない?
#fantasy #musical #romance

基本的にはストーリーをそのまま踏襲しつつも、もっとポップで豊かで世界の広がる良改変の数々。
あと「アラジンを実写化した時に期待したい美術」をちゃんと繰り出してくるのがいい。具体的に言うと煌びやかでカワイイアラブの街並みや、華やかでエキゾチックな服飾。
「目に楽しい」をとても重視してるのがわかる。とにかく派手でイイ。
リブートされた音楽もステキだった。ヒップホップ調のフレンド・ライク・ミー、みんな好きだろ!!!

ポリコレ大地獄時代のディズニー作品のひとつであるので、この「実写アラジン」も例に漏れずジャスミンの在り方にフォーカスされてる部分があったりするんだけど、上手い範疇に収まってるんじゃないかな。

全体的にコメディタッチに描かれてるんだけど、それが「アラジン」のもともと持ってるテクスチャーに合ってて、違和感のない作品になってると思う。良かった。
まあ私はそれでも美女と野獣の方が好きだったんやけれど。

2023年6月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

神は見返りを求める

神のように優しい主人公はヒロインのYoutube進出を手伝う。
やがて彼女の活動は軌道に乗っていくが、与えた恩のすべては仇となって返されていく。
恩を仇で返す女」と「見返りを求める男」の壮絶な争いの結末は?

信頼が止まらない吉田恵輔監督の…スリラー…コメディ?恋愛?これのジャンルは…なんだ?
#comedy #romance #thriller
一部では「胸糞映画」として名高い本作。実際胸糞なポイントも多々あるんだけど、私には吉田監督の錯綜する悪意の中に光り輝く愛…見えたよ…。
ていうかこの人は多分マジでこればっかり撮ってる人で、実際なんかの試写会の時にそういうのが性癖という発言もされていたらしいです。
愛を悪意でくるまないと気が済まないフェチの監督。一生ついていきたい

ヒロインは本当にお礼が言えない嫌な女だし、主人公の暴走ぶりは怖いしなんだけど、そうして最悪の仲になってしまった二人の血さえ吹き出るような掛け合いに奇妙なケンカップル感が感じられるのがこの映画のなんか不思議なところ。
その関係は最終的に取り返しもつかない憎み合いにまでなって、実際ヒロインは命を脅かされるくらいとんでもない状態になってしまうのだけど、でもその憎み合いのなかに、なぜか確かな「愛」のかたちをとらえられる。

あのまま永遠に交差することがなく終わらせることもできたのに、最後にちょっと交差させて真っ黒な希望をチラつかせちゃうからこの映画は単なる胸糞で片づけられない魅力があるんだよな。
ジャンル…難しいけど、やっぱラブロマンスなのかも…。かな?
きさらぎ駅

都市伝説「きさらぎ駅」が映画化!
民俗学を学ぶ主人公は、この世に存在しない駅「きさらぎ駅」から唯一生還したという女のもとを訪ねる。
彼女の話を聞くうち、主人公はきさらぎ駅の謎を解明するため、自らもまたきさらぎ駅に向かうことを決意する…!

どうせ面白くないんだろうなと思いながら観たら予想外に面白かった作品。
#horror
どこまでもB級であることに変わりはないし、CGもしょぼければ怖くもないんだけど、この映画の魅力はそんなところにあるわけではない

あんまりネタバレすると楽しみが薄れるので簡潔にするんだけど、この映画の面白さはきさらぎ駅リアルRTAを行うところにある。
きさらぎ駅から唯一生還したという女の話を聞いた主人公は紆余曲折あって自分も駅に行くことを決意するんだけど、こっからの流れがマジで笑えるし楽しい
つまりこの「きさらぎ駅」という映画は「怖がるために鑑賞する映画」ではなくて、「B級ホラーのくだらなさを笑うために鑑賞すべき映画」なんだよね。

私はホラー映画というのはまっとうに怖くあってほしい人間で、「くだらなくて笑えるホラー」なんて全然求めてないんだけど、このきさらぎ駅はまさかの視点で撮られていて良かった!!これがB級ホラーの楽しみ方ね~~!!
リトル・マーメイド

童話・人魚姫をディズニーらしい視点で再構成した名作、「リトル・マーメイド」の実写作品。
黒人がアリエルを演じることで話題になった本作。映画館で観ましたよ。
先に言うと私はこの実写版リトルマーメイド、許容派です。

まずハリーベイリーの歌声は本当に素晴らしい。
歌うとマジで彼女がアリエルにしか見えなくなる。これ本当。
歌声で選んだ…?ほんとぉ~?と穿ってたけど、実際それだけの実力は確かだと思ったし、あの「歌い出すとアリエルにしか見えなくなるマジック」を確かめるためにこの作品を観てほしいはあるかも。

反面歌ってない時は全然アリエルには見えない…っていう意見もとてもわかる。表情が硬いのも相まって。
喋れないアリエルは愛嬌がわりと命なのに、その愛嬌を演じるのが下手なので、余計アリエルに見えないんだよね。
ここを吹き飛ばすにはやっぱり白人で素直に実写化すべきだというのも最もなところで。

けど私がこの実写版リトルマーメイドを評価してるのは、総合的には「黒人でなきゃこの実写版は新訳リトルマーメイドたりえなかった」ってちゃんと思えたところにあります。

エリックやトリトンのバックボーンがかなり補足されてるんだけど、互いの世界が互いの世界に対して偏見を抱いていて、エリックとアリエルの働きかけによってふたつの世界が一つになるって言う話が原作よりももっと強化された改変になってるんだよね。
だからこそエリックを白人の俳優さんが、アリエルを黒人の女優さんが演じることへの暗喩的な意味づけがあって、そこで私は個人的に「いいじゃん」ってなった。
改変によってうまく配役部分のメタ的な理由とストーリーが作用しあってるように感じたから、美女と野獣にあったような「とりあえず黒人やLGBTキャラねじこむ」という雑さが解消されているように思えて好感を持てた。

アニメ版のリトルマーメイドで言われ続けてきた問題のひとつに、
「どうして人間のエリックは何も捨てずに済んで、アリエルはヒレも海の世界も家族も多くのものを捨てなきゃいけないのか」ってのがあって。
大幅なエンディングの演出改変にも、その辺の問題をすごく意識してるなと感じた。
エリックとアリエルが海原に漕ぎ出してエンドっていう演出は、そのあたりがもっとグラデーション化した表現になっていたなって。
「次のコーラルムーンにはまたやってくる」ってセリフもアリエルが決して捨てているわけではないってことの表現だよね。畳む


とても気を遣って実写化してるのがよく伝わってきた。
黒人を主人公に据えることによる、「カリブ海舞台」っていう改変も私は好きだった。
時代背景をおもうと違和は拭えないって言うのもまああるんだけど、単純にカリブ海らしいテイストの市場のビジュアルはアニメ版とはまた違ったワクワクがあった。

「白人を主人公にしてたらもっと興行収入は取れた」っていうのは…残念ながら事実だと思うんだけど…でも私は「新訳」としてこの世に打ち出された「実写版リトル・マーメイド」を評価したいなあ。
#musical #fantasy #romance

2023年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

私の頭の中の消しゴム

無邪気な社長令嬢は、建築家志望の孤独な青年と恋に落ち結婚する。
幸せな日々を過ごすが、彼女は若年性アルツハイマーを発病。
病魔は彼女の記憶とともに、幸せな日々もむしばんでいく。

超・有名韓国映画。教養として観るかと思って鑑賞したんだけど、やっぱ良かったね。
#romance #drama
「私の頭の中には消しゴムがあるの」はとてもとても有名なセリフで、この映画が初出なんだけれど、若年性アルツハイマーの恐怖をロマンスの美しさでくるみつつ描いてて、実際泣ける。

泣けるんだけど、ヒロインが妻子持ちと不倫してたっていう導入に若干の引っ掛かりを覚えてしまう…!気にしすぎ!?
あと実際にアルツハイマーにかかわる人たちからしてみると「美化しすぎ」とかあったりするのかな、なんて思ったり。
2004年の作品だから、現代的価値観で見ると若干の危なっかしさも感じたりしたかな。

それでも泣けることには変わりない…。名シーンいっぱいある。
ヒロインがどんどん記憶を忘れてしまうことを取り上げて「毎日恋ができる」って返すヒーローのセリフにはやっぱりときめくし、
「許すには、憎しみにひとつ心の部屋を与える」…これも名セリフだぁ~!!
カルト

3人の女性タレントが、ある母娘の除霊をする番組のレポーターを務めることに。
しかしその霊は非常に強力であり、霊能者たちも太刀打ちできない。
そこに現れたのは、最強の霊能者と名高いNEOだった!

悪名高い(?)白石晃士監督作品の心霊ホラー。
#horror
私は正直…全然……全然好きじゃなかったんだけど…これをマジでこよなく愛してる人がいるのもなんとなく理解できる…かな…
「さだかや」の監督だって後で知ってめっちゃ納得した。「そういう肌感覚」の人なんだね。

上述したあらすじでもわかると思うんだけど、そういう感じの映画。オカルトバトルです。
教養としてNEOの存在を知っといてもいいかなとは思うけど、私は好きじゃない……好きじゃないかな……(一生言うやん)
返校 言葉が消えた日

大ヒットホラーゲーム「返校」実写化作品。
戒厳令下の台湾、白色テロに翻弄される高校生たちの悲劇の物語を描く。

ゲーム版の「返校」が大好きで鑑賞したんだけど、やっぱゲーム版かな、の印象はぬぐえなかった。
#horror #thriller
初見だと少々説明不足に感じるし、ホラーとしての演出がむしろノイズになってしまう部分さえあったり。
原作のポエティックな雰囲気が好きなので、終盤の展開はウーンと思うところもなくはないけど、映画として盛り上げどころを作るならまあベターな落とし所なのかなという感じ。

ゲームが名作なので、映画版のストーリーもとても良かった…とは思う。勉強にもなるしね。
一見とっつきづらそうに感じる舞台設定を、ロマンスに落とし込んでわかりやすくしてるシナリオも大好き。
でも触れるなら絶対ゲーム版がいいと思います。マジの名作です。
CUBE 一度入ったら、最後

目覚めたら謎の立方体《CUBE》の中だった。
閉じ込められた男女6人。死のトラップ迷宮、ここに出口はあるのか?

1997年にカナダで公開された名作「CUBE」の日本リメイク版。
#horror #thriller

途中まではそんな酷評されるほどの映画でもなくない?って思いながら鑑賞してたけど、丁度1時間鑑賞あたりで「はぁ~~~~~~~~~~~~~~~~????????????????」になってしまった作品。
なんならそこから先一気に「もういいや…」ってなってシークバー連打しながら見終えた。マジでひどかった

菅田将暉にだけ精神攻撃が用意されてる謎トラップは勿論のこと、
素数ある部屋なのにトラップが発動しないことへの説明も特になくなんかノリだけで進めるし…………畳む


まあ、オリジナルのCUBEも結局●●●●●だけが生き残るっていう(申し訳程度のネタバレ伏せ)オチには現実とキューブの中とのリンクするテーマ性を感じなくもないし、そこを掘り下げたくてこういう構成になったんかなとも思わなくは…ないけど…
でもいる?社会的弱者に対するメッセージ性、そこまで掘り下げる意義ある? CUBEで………CUBEでやる必要…ある…??
そうやって頑張って作ったメッセージ性もなんか…何回も同じこと繰り返しすぎてデロデロに伸びたTシャツみたいになってるし……
みんな、これ観るくらいならオリジナル版のCUBE見よう!

2023年2月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

エクストリーム・ジョブ

韓国。犯罪組織の麻薬密輸情報を入手した麻薬取締班の主人公たちは、潜伏操作のためにアジトの前にあるチキン屋を買い取ることに!
しかし意外な才能を秘めていた主人公たちの評判は瞬く間に広がり、チキン屋はまさかの大評判となってしまい…!?

麻薬捜査班がチキン屋を営業するというめっちゃオモロイあらすじのコメディ。
#comedy #action
私は普段絶対観ないジャンルのものだったんだけど、友人と一緒に鑑賞。

韓国はコメディ映画もできちゃうんだねえ!
アジア映画だからかギャグのノリが日本人の感性にも合ってシンプルに笑えた。これはアジア映画ならではの利点。
チキンもめちゃめちゃ美味そう。お肉食べたくなる。
欠点を挙げるとしたらもっとチキンパート欲しかった。後半は乱闘ドタバタアクションがメインになっていくので、もっとお店でのてんやわんやや美味そうなチキンが見たかったかな…。
乱闘部分はおそらく少林サッカーもパロっていて、全体的にくだらなくてとても良い。
震える舌

破傷風に侵された少女と、それを看病する家族の闘病のようすを、ホラー風にまとめた異色作。
どんなホラーよりも手汗掻いた作品。
何が怖いって破傷風は現実に存在するのが怖いんだよね。こんな恐ろしい病気が現実にあって、自分たちの身にだって降りかかるかもしれない恐怖。
娘が文字通り死ぬほど苦しんでいるのに祈るしかできない絶望。どんどん憔悴していき、仲たがいまで発展してしまう家族の様子には本当に苦しくなった。
医者の偉大さにも感謝したくなるし、外から帰ってきたら絶対手洗おう…って思えます。
#horror #thriller

2022年12月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

シャッターアイランド

孤島シャッターアイランドには、精神を患った犯罪者を収容する病院がある。
とある女性患者が病院から姿を消してしまったという話を聞きつけ連邦保安官の主人公が捜査のために島を訪れるが…。

何も知らずに観たんだけど面白すぎてひっくり返った。名作やんけ!!!!!
#drama #suspense

謎の根幹がかなり肝要になってくる映画なので「何も知らずに視聴する」がベストなんだけど、ある程度知っちゃっててもわりと楽しいかも。っていうのは、わりと「主人公や島に隠された秘密」には、観ていくうちに自然と辿り着ける構想になっているから。
ここの「衝撃の秘密」も勿論面白いんだけど、この映画を名作たらしめているのは本当にラストの3分くらいで最後に主人公が残す驚愕のセリフにあるかなと思ってる。

これはあとで知った話だけど、「シャッターアイランド」という単語自体がアナグラムになっていて、作品の秘密を示唆しているらしい。作りが細かい!
この作品の中で扱われている最大級のテーマ、おぞましい技術は、実際にあったんだなあ…と、人間の業にまで唸らせられてしまった。
1 2 3 4
RSS

or 管理画面へ