movie memo

映画感想を載せる場所

2019年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

ミスト

田舎町で妻子と暮らす男。
ある日彼は異様に深い霧に懸念を抱きながら息子と共に買い出しに出かける。
するとその濃い霧は間もなくスーパーマーケットに迫り、ついには町全体を飲み込むように覆っていく
そして霧の中には、おぞましい未知の怪物が跋扈していた。

めっちゃ有名な作品。私は奇跡的にも全くといっていいほどミストの内容を知らなかったので最後まで新鮮に楽しめました。
#horror #survival #SF

もう観ねえよ!!!!!!!!!!!!!!!こんな映画!!!!!!!!バーカ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

みんな叫ぶのもわかる。私ももう観ねえよと思った。オチ、最悪すぎる。
決してクソ映画ではないことは申し添えておきます。めちゃくちゃ面白いし映画史に残る名作だと思う。
「終盤までは面白いけどオチがつまらない」とかそういう意味ではなくて、オチも完璧に面白いという意味で最悪と述べています。

ミストは…何も知らない方が確実に楽しいと思うな…。
私は知らなかったので、全力で楽しめた部類の人間に入るんだと思う。
「もう観ねーよバーカ!!!」て絶叫したい人はぜひ何も情報を入れずに鑑賞してください。本当に最悪なオチが待っています。

2019年1月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

シェイプ・オブ・ウォーター

冷戦下のアメリカ。研究所で清掃員として働く女は、研究所内に密かに運び込まれた不思議な生き物を目撃する。
“彼”にすっかり心を奪われこっそり会いに行くようになるヒロイン。“彼”との言葉のいらぬコミュニケーションによって、ふたりは心を通わせるようになっていく。

人間と人外のラブロマンス映画。
#romance #drama
大人向けの人魚姫」みたいな感じの作りになっていて、一見奇妙で不気味な人外との演技のみによる心の交流だけではなく、同時にゲイや黒人、精神を患った者などの「社会的弱者」に焦点を当てたストーリーも良い。
この弱者たちが力を合わせて権力に抵抗していく展開もラブロマンスと並行して魅力的に作用しているのがベネ。

勿論主題である「禁断の愛」もロマンチック。
ダンスや音楽で心を通わせる様がまた美しい。

全体的に緑がかった色彩も「水の中」を意識していて、ヒロインの恋心が育つにつれ彼女が「緑色」で満たされた画面の中でビビッドに映える「赤いもの」を身に纏い出すんだけど、これが心理描写として視覚的に効いてるんだよね。
めっちゃ面白かった。本当に美しくてエモーショナルな映画。

2018年9月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

いま、会いにゆきます

主人公は、1年前に最愛の妻を亡くし、1人息子と慎ましく過ごしていた。
2人は生前彼女が残した、「1年たったら、雨の季節に又戻ってくる」という言葉が気になっていた。
それから1年後、雨の季節に2人の前に死んだはずの妻が現れる。

#romance #drama #fantasy
もおお~~~~~~~~…切ない………
竹内結子の白ワンピ、感情がめちゃくちゃになる………

死んだはずの妻との、いつか必ず奪われてしまう、わずかな夏の間の共同生活。もうこのフレーズで泣かないやつおるか!!!!
お父さん視点でも息子視点でも楽しめるのがいいよね。
父視点だとラブストーリーだし、息子視点だと家族愛の物語。
とにかくどこまでもエモい。美しい純愛。
感動系の映画探してるならぜひ!!おすすめ!!!!!
竹内結子の白ワンピに頭ぶん殴られて感情が一生夏になる!
キングスマン

ロンドンの高級スーツ店に拠を構える世界最強のスパイ機関“キングスマン”
エリートスパイのハリーはチームの一員が何者かに殺され、街のチンピラであるエグジーをスカウトする。

めっっっっ…ちゃ面白かった~~~~!!!!!!スーツの男、かっこよすぎ!!!!!!!
#action #comedy
「高級スーツ店が実はスパイ機関のアジトである」っていう設定も爆・ワクワクする。アクションもありえんくらいかっこよくて「映え」。
ハリー&エグジーのバディものという王道ストーリーも胸アツ!!!
実際にキングスマンの舞台はイギリスであるんだけど、イギリスらしい「品」と「皮肉」を同時にしっかりと感じる作品。
笑えて、アツくなれて、カジュアルで、とってもいい映画!!

何度でも言えるんだけど、ほんまにスーツの男がかっこよすぎる。
スーツフェチの女オタクはキングスマン観なきゃ嘘。名作です。
コリンファースかっこよすぎるだろ~!!!おかしくなっちゃうよ!!!!!
ヘルタースケルター

芸能界の頂点に君臨するスター。彼女には全身整形だという秘密があった。
手術の後遺症がりりこの身体を蝕み始める。やがて彼女の運命は世の中を騒然とさせる事件へと繋がっていく。

写真家として有名な蜷川実花がメガホンを撮った映画なんだけど、マジでつまんなかった
2時間ある沢尻エリカのプロモーションビデオだと思って観た方がいい。
#suspense #thriller

主人公が堕ちていく姿に魅力がないわけじゃないんだけど、全体的にくどいっていうのかな。
進行が冗長に感じたし、ウリでもある蜷川監督のセンスのある美術は最初はいいんだけど2時間視聴してるとさすがに疲れてくる
センセーショナルなシーンは「これが見たいんでしょ?」みたいな浅い姿勢を感じてしまうし、似たようなカットも多く感じる。ダレる。

沢尻エリカは意味わからんくらい美人だし、観てて飽きないんだけどね…。

2018年8月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

仄暗い水の底から

離婚によって新生活を始めることになった主人公とその娘。
だが夫と親権争いに巻き込まれ、引っ越したマンションでは不可解な足音や水漏れに悩まされる。
そして娘が拾ってきた子供用のバッグから、未解決の幼女失踪事件の事実が浮かび上がる。

じっとりとしたホラー映画。Jホラーだと結局1番好きかな~~! #horror #drama
「水」の嫌な恐怖を効果的に描いていて、作中ずっと薄暗く描画されていく画面づくりには息がつまる。
古びた団地というシチュエーションの不気味さや、いつ来るかわからない苦しい緊迫感も魅力なんだけど、やっぱこの映画のいいところは「母娘の切ない絆」にあるのかなと思う。

主人公の、娘を想うがゆえの悲しく強い決断。傑作だな~~~~!
恐怖の根幹に愛があるからこそ、共感でき、感情移入して一緒に切なくなれる。
怖いだけではない「悲しい作品」。ヒューマンドラマの側面も持つ、とても面白い王道の映画です。

2018年6月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

地獄でなぜ悪い

ヤクザの組長は、獄中の妻の夢でもある、娘を主演にした映画の製作を決意。
うだつのあがらない映画青年と、通りすがりのごく普通の青年を監督に迎え、手下のヤクザたちをキャストに映画作りを始める。

園子温らしい視点で描かれた狂ったバカ映画
園子温作品なので当たり前にめっちゃ人は死ぬし血は飛ぶし命は軽いしで、全然このノリについていけない人はマジで無理だと思う。私は大好きだった。 #action #violence #comedy

命は軽いしシニカルで無茶苦茶なんだけど、なんかそれに慰められるんだよね。
人生をおちょくりすぎだろって思うのに、「でもそんなもんでいいのかも」と思えるというか。
けど同時に作中の人々は何に対しても本気で生きて死んでいて、それが全部シュールギャグに描かれていて。
自分の人生って本気で生きても結局無意味だな~って思っちゃうんだけど、じゃあ別にどう転んだっていいのかも、って受け取れた映画。

けどぶっちゃけそこまで深刻に受け取らなくてもよくて、「また園子温が人を無駄にぶち殺してるよ」くらいのノリで鑑賞を終えてもかまわない。
「冷たい熱帯魚」もそうなんだけどこの監督の作品を楽しむコツは「無差別・不条理」を「くだらないもの」として消費して笑うことにあって、何かを受け取ることにはないと思うので。

2018年2月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

パコと魔法の絵本

妙な人ばかりが集まるとある病院に入院している主人公。
嫌われ者の彼はある日、交通事故の後遺症で1日しか記憶が持たなくなってしまった少女パコと出会う。

とにかくファーストインプレッションのアクが強すぎる作品なんだけど、そこ乗り越えて視聴していくと普通に泣く
ファンシーさでごまかされてるけど、癖だらけで社会からちょっとはみ出してしまってる人物たちがやがて結託し、パコのために何かをなし得たいという一つの目標に向かっていく王道のストーリーは涙腺に来る。
見た目のアクに反してかなり心温まるファンタジー。
笑えるし、独特の世界観も最終的には愛せちゃう。

中島哲也監督は告白から入ったから知らなかったんだけど、芸風がマジで広いなぁ~…。
しかも渇き。と同じく役所広司とタッグを組んでる作品なんだけど、ここまでの幅の広さを見せつけられるとは…。

#comedy #fantasy #kids
デスノート

そこに名前を書かれた人間は必ず死ぬ、黒いノート「デスノート」。
司法の在り方に限界を感じていた青年・夜神月は、世の中を変えるため、ノートを使って次々に犯罪者を私刑し始める。
一方この事態を重く見た警察組織と探偵・Lは、月を止めるために動き始める。

あまりにも有名な同名漫画の実写化。実は私はこの映画版がめちゃくちゃ好きだったりする。
なんといっても「この展開、漫画でも見たかった~~~~~~!!!!!!!!」という最大の展開が盛り込まれてるのがいい!!!
なんでこれ漫画版でやらんかったんですか!!!ジャンプに引き伸ばされちゃったからですか!?
#crime #suspense

何より「Lが月を倒す」展開であるところを私はめちゃくちゃ評価してる。
漫画版の月の「結局人間だった」にすぎない無様な死に方もすごく好きなんだけれど、
やっぱLに月を倒してほしかったじゃん!?
「自分の命を賭し、デスノートを使って月を倒す」展開もめちゃ熱くていい。映画版好き畳む


キャストもめっちゃ手堅いしね。Lを演じた松山ケンイチの出世作だったりもする。俺、誇らしいよ…
ミサミサを演じてる戸田恵梨香だけ(戸田恵梨香自体はほんとにかわいいけど)ちょっとミサには合わないんじゃないかなあと感じるけど…
リュークやレムなんかのCGもめちゃいい。

ここで勧めるのも変な話だけど、番外編漫画の「aキラ編」もめっちゃ面白いっす

2018年1月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

クリーピー/偽りの隣人

ある一家の隣に引っ越してきた隣人は、善良だがどこか奇妙な雰囲気を持っていた。
犯罪心理学者である夫が気付いた頃には既に遅く、彼の何気ない会話に翻弄され、一家の歯車は狂い始めていた。

#crime #thriller #suspense
なんで…?ってなる作品。
前半はマジで面白い。前半は面白いだけに、後半のがっかり感が半端ない…。

香川照之の持つ「違和感」としか言いようのない不気味なオーラは本当に流石で、彼の演技力にはガチでめっちゃ震えた。
それだけに後半の失速と雑さに本当にがっかりさせられる。もう少し丁寧に、しっかりと積み上げていたなら、名作になっていたはずだろうに……

香川照之の演技だけは見てほしいかな。ほんとにすごい。
「なんか関わっちゃいけない人感」は確かに感じるのに、喋ってみると優しいから、わいの気にしすぎだったかも…て思っちゃう。

あともし観るなら絶対先に映画の公式トレーラー見ちゃダメ!!!!!!!めっちゃネタバレだから!!!!!!
あそこのシーントレーラーに使っちゃうのありえねえだろ!!!!!!!

2017年12月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

怒り

犯人未逮捕の殺人事件から1年後、千葉、東京、沖縄という3つの場所に、それぞれ前歴不詳の男が現れたことから巻き起こる物語。
千葉編・東京編・沖縄編の3つの物語を反復横跳びしながら映していく映画なんだけど、もう~~~~すごかった…。
劇場で観たんだけど、マジのでかい溜息しか出てこなかった。すごかった…
#drama #crime #suspense

犯人未逮捕の殺人事件、というのが軸にあって、この容疑者として疑われている千葉・東京・沖縄の3人の男たちを中心に描く。
疑われることの怒り。信じられないことの怒り。本当にいろんな人の様々な「怒り」が緻密な筆致で2時間強まるまる描かれていて、容赦なく流されてくるから溺れちゃいそうになる…。

犯人の動機も私はとても共感できた。彼が持っていた怒り、けど彼の犯行のせいでやっぱり周囲の人もまた新たな傷を負って、どうしようもない怒りにかられてしまう。悲しい連鎖。

とにかく怒涛の心理描写が襲い掛かる作品なので、体力気力を持って視聴するべき。しんどい時に観るとだいぶやられちゃうかも。
色々な問題提起だってされている。LGBT、沖縄問題、レイプ。後味も悪い…。
ちょっと「一本筋」が見失われてる感はある気がするんだけど、それでもこの映画の持つ「重量」は他の映画数本分あるように思えていて、そこがやっぱりすばらしいなと思う。
李相日監督、人間に詳しすぎる。

2017年10月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

美女と野獣

中世フランス。村いちの変わり者と言われていたベルは、迷い込んでしまった父を取り戻すため森の奥の城へと趣き、そこで恐ろしい風貌の野獣と出会う。
人を愛せない限り元の姿に戻ることができないという呪いをかけられた彼とベルは、徐々に心を通わせ、真実の愛を知っていくこととなる。

ディズニーの名作「美女と野獣」!
アニメ版がめちゃめちゃ好きで、日本語版も原語版も何度も観ていたヘビーオタクだったんだけど、このたびエマワトソンが主演で実写化するということでもうめっちゃ期待を持って鑑賞。実際超良かったです。
#musical #fantasy #romance

とにかくCGのクオリティがすごい。違和感はなく、愛嬌はたっぷりにある家具たち、ベルじゃん…てくらい再現度高いエマワトソン。野獣のオリ曲もあるしガストンはマジでいい声!
一点、中世フランスに黒人が堂々といたり、ル・フウがゲイであるという改変がなされている点だけはこのころのディズニーのポリコレ配慮闇時代の息吹を多少感じるんだけど、でもこの「美女と野獣」はポリコレ地獄時代の初期ころに作られた作品だったからそこまで鼻につくような感じは個人的にはなくて、良いバランスであると感じた。

「ひとりぼっちの晩餐会」はマジで絶対観るべき!!!!
あとセリーヌディオンの歌うエンディング曲がすごく好きで、じっとりと泣ける…。良い…。

2017年8月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

セブン

引退を控えたベテラン刑事は、新米刑事と共に殺人事件を捜査することに。
2つの現場には、同様に文字が残されていた。それを見た彼は、キリスト教における「七つの大罪」に絡めた犯行であり、この犯行はまだ続くのだと気づく。

「衝撃のラスト」がよく取り上げられる本作。
実際ラストはかなり衝撃で、驚愕の余韻が残る映画になっているのだけど、それだけじゃなく犯人の動機にもとても考えさせられる、名作クライム。
#crime #thriller #suspense

「セブン」というのは勿論「七つの大罪」を意識したネーミングになっているんだけど、それだけじゃなくて「7」という数字がかなり意識的に散りばめられてるんだよね。
定年退職まであと1週間。最後の犯行は午前7時。美しいぃ~

犯行の結末もとても練り上げられていて、この手の「犯人の手で踊らさせられる刑事映画」のある種の完成形でもあると思う。
単純に「七つの大罪になぞらえた犯行」というワードも中二心を誘う。ブラピもマジでカッコいい。

2017年4月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

おくりびと

ひょんなことから納棺師の見習いとなった元チェリストの主人公。
日々とまどいながらも様々な死と出会い、見つめ、やがて成長していく。

本当の名作。おくりびとに出会えた喜びに、感謝… #drama

納棺師にフォーカスした映画なんだけど、「死」のおぞましさとか根源的恐怖とかそういうのではなくて、一種の「門出」でもある「死」を、尊厳を持っておくりだす人々の、敬意と愛に溢れた映画。
この「納棺師」という職業に徐々に誇りを持っていく主人公と、「死」を「けがれ」として軽蔑する妻の広末涼子との対比がよくて、妻側の視点と相互理解の描写があることによってこういった職業に対するさまざまな見方を補完しているなぁ~と。

月並みな言い方になっちゃうけど、「死を貴ぶこと」は同時に「生への賛歌でもある」んだよね。いつかの”卒業”のために、生を責任を持って正しく全うするべきで、終始穏やかで優しい語り口調で生命の在り方を謳う本作であるのになんかちょっと姿勢が正される。自分の命だって本当は神聖で、貴ばれるべきものなんだ、って思えるというか。

死生を扱う作品だからとても重いテーマのはずなんだけど、全然そう感じさせないのも本当にすばらしい…。
そもそも「死生」という現象自体に重さなんてものはないはずなんだよね。「そこに当たり前にあるもの」が「死生」であるはずなんだということを、優しい描き方で再定義してくれる。

マジで素晴らしい作品。邦画っていいなと思う。
だから私は邦画が好きなんだよな。

2017年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

ミュージアム

雨の日だけ起きる猟奇殺人。己をアーティストと呼び犯行に興じる犯人を追う刑事。
真相に近づくごとに、やがて犯人の驚愕のターゲットが浮かび上がっていく。

#suspense #crime #violence
和製セブンとか劣化セブンとか言われている作品。実際まあそうだと思う…。
殺し方とか、事件のテーマは面白いと思うんだけど、進んでいくごとに綻びが見えていくし、登場人物がとにかく絶叫して衝撃を受けてればそれでいいってわけじゃないんだよ。
小栗旬と妻夫木聡をあまりに無駄遣いしすぎだし、オチはお前それ…今やってたら叩かれるだろって思うし……。

でも私はわりと好きで… ていうのは血がいっぱい出るし殺人がいっぱいあるから……(…)

〇〇の刑と称された殺人方法がイイよね。
「母の痛みを知りましょうの刑」、天才すぎだろ…。
ニートが出生体重分の肉を剥がれて殺されるやつね。
あの刑を見れただけで満足してる部分ある畳む


これ見た当時、「テーマ性に富んだ芸術家殺人鬼ってやっぱ中二病だから好きだわ~」て思って、同人誌に反映させた記憶ある

2017年2月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

ドーン・オブ・ザ・デッド

ある日主人公が目を覚ますと、街中がゾンビだらけでパニック状態。
愛する夫までがゾンビ化し、命からがら逃げ出すことに。
主人公と数名の生き残りは、近所のショッピングモールに立てこもり、奇妙な共同生活を始めるが……。

ホラー映画の古典である「ゾンビ」のリメイク作品…らしい。
私は「ゾンビ」を観た事がないのだけど、実際この「ドーンオブザデッド」はとても「基本のゾンビ映画」に沿っているように感じた。
#horror #survival #action

ゾンビの恐ろしさは勿論のことなんだけど、ショッピングモールでの籠城という王道を押さえた展開、そこで巻き起こる人間関係がこの映画の魅力になるのかな。
パンデミックの様子、緊迫感、仲間割れ、自己犠牲、ゾンビ映画に期待してるすべてが「ちゃんと入ってる」っていう印象。
絶対に観て損はない。

「妊婦さんが感染し、お腹の子にまで…」という展開があって、萌えたな…。

2016年2月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

凶悪

スクープ誌の記者は、死刑囚からの手紙を受け取る。
内容は、彼がまだ立件されていない事件に関与していること、さらなる事件の首謀者「先生」の存在を明かすものだった。
記者は事件の調査にのめり込んでいく。

とても面白いクライム映画。
#crime #suspense #thriller
犯人役であるピエール瀧&リリーフランキーの所業はまさに「凶悪」。悪魔のような彼らの所業にはつい気持ち悪くなってしまう。
実話がもとになっている作品らしく、実際にこんな人間が世の中に存在するのかと思うと頭が痛くなっちゃう。
裏社会の様子や介護問題にも触れていて、淡々とした陰鬱な映像の中に人間の悪意が底知れぬほど渦巻いている。

ラストカットがめっちゃいいね。
このような実話をもとにしたクライムを喜んで視聴する我々もまた「凶悪」なのではないか?と考えられる、悪い意味で胸をうつラスト。
とにかく重く、希望やカタルシスもない、ただ静かに人の悪ばかりを描く映画なので、鬱映画の中でもけっこう観る人を選ぶと思う。
冷たい熱帯魚

仕事でも家庭でもうまくいっていないうだつの上がらない主人公。
ひょんなことで大型熱帯魚店を営む経営者のビジネスに協力することになる彼だったが、それはあまりに猟奇的な絶望への引き金だった。

はじめて見た園子音作品。良かった…。
私は本当にこの作品が大好きで、人にめっちゃ勧めたのだけど「グロと殺人以外何もねえじゃねえか!」て返されたいわくつきでもある。実際そう…

この、熱帯魚店経営者である村田という男がマジの頭のおかしい殺人鬼で、彼にかかわってしまった社本が殺人に関与したり、死体をバラしたりと狂った事態に発展してってしまうのだけど、でも実際ほんとにそれだけで、「グロい!エロい!うれしい!」と喜べる異常者だったら多分この映画は楽しい作品なんだろうけど(※私)、そうじゃなかったらもうなんもないと思う。カタルシスもない、共感性もない、メッセージ性もない。

しいて言えば主人公がちょっと覚醒するくだりはカタルシスを帯びてるかもしれないけど。でも、がけっぷちに追い詰められて「しゃらくせぇ~教訓」を振りまいてるにすぎない姿からメッセージ性を感じて心に残せってほうが無理があるし。

でも「それだけ」だからこそ名作なんだよね。
グロい、エロい、見せかけの教訓めいた説教事だけを、血と臓物とともにキャストの怪演によって押し付けられる…!!!!!
逆に360度回って清々しい!これが鬱映画好きに刺さらないわけがあるか!!!!!!!!

一時期作業BGMにしてたくらい好きな映画。でんでんの叫び声!悲鳴!ブシャーッ!!!!!
#horror #crime #violence
悪の教典

非の打ちどころのない高校教師。しかし彼は生まれながらのサイコパスにして凶悪な殺人鬼であった。
問題だらけの学校で、彼は己の欲と目的を満たすためだけ、殺人を繰り返していく…

#violence #thriller #crime
「僕の考えた最強のイケメンサイコパス」映画。マジで本当にそれしかない。
この映画の楽しみ方は「顔があまりに良すぎる伊藤英明が、決め台詞言いながらクソガキを殺していくさまを、「エロ~~~~~~!!!!!!!」と言いながら鑑賞すること」です。
イケメンの殺人鬼という用語が大好きな、中二病が一生治らないキツいオタクはみんな悪の教典好きだと思う。
ほんとに伊藤英明かっこ良すぎる。
こういう映画をずっと観てたいよね。多分「一生」…かな
ゴーンガール

都会育ちの人妻。2人は理想のカップルに見えたが、結婚記念日に彼女が失踪する。
幸せそうな結婚の裏にあった綻びが明かされる中、やがて彼に妻殺害の嫌疑がかかることに…

新婚さんは観ない方がいい映画。
#suspense #thriller
「結婚」の嫌さを存分に描きつつそれをサスペンスに昇華している。妻はとにかく怖いけど、彼女の視点で鑑賞していくと後味の悪いカタルシスが待っている。

なんとなく、男女で意見が分かれそうな映画に感じた。
私は「妻!いいぞー!行け行けー!」って気持ちで観れたけど、男性の知り合いは「もう一生観たくない」と妻の描写にトラウマを抱えている様子だった。面白い。

2015年4月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

ダンサー・イン・ザ・ダーク

息子と二人、貧しいながらも幸せで慎ましい生活を送る主婦。
彼女には市民ミュージカルで歌い踊るささやかな趣味があったが、それも目の病気によって徐々に奪われつつあった。
彼女の静かで優しい暮らしは、目の病気の進行とともにゆっくりと絶望に突き進んでいく。

「マジの鬱映画」。鬱映画として真っ先に名前が挙がるダンサーインザダーク。実際超きついし、本当にいいことがないし、暗いし重い。
けど、不思議な魅力を持っているのはその陰鬱な世界観と、それを彩る歌姫であり主演のビョークの歌とダンスだと思う。闇のミュージカル作品。
#musical #crime #drama

私は「嫌な気持ち」になるのが大好きなのでこの映画はとても好みでした。最悪のセールスの仕方
ビョークの歌だけじゃなくて、絵作りもまたいいんだよね。色合いというか…。ずっと膜が張ってるみたいな、そこから一生出られないみたいな…

「本当にいいことがない映画」とはよく言うんだけど、私には主人公が「自ら絶望に向かって突き進んでる」、もっというと悲劇の上でブレイクダンスしてるようにしか見えなかったので、悲劇のヒロインを演じ切ることに徹した彼女のラストの結末というのはむしろ痛快でさえあった。
悪人

小さな漁村に住む主人公は、出会い系サイトを通じてある女性と出会う。
主人公は世間を騒がせている殺人事件の犯人だった。
二人の奇妙で切ない逃避行が始まる。

私の好きな監督のうちのひとりが李相日なんだけど、彼を知った作品がこれ。 #drama #suspense #romance

悪人というタイトルは主人公やヒロインを多角的に観た時に、彼らを悪人と断罪できるのかというテーマ性に触れたものになってるんだけど、そこ以上に「出会ったばかりの犯人と逃避行してくれる、人生捨ててる女」という切ない存在への気持ちの方が私は乗ってしまった。
エモかった。よかった…。

誰しも持っている心の弱い部分をすり合わせることでしか一緒にいられない、そんなふたりを描いている作品で、悲しくも胸をうつ。
そして弱いから過ちを犯してしまうし、けれどそれは「悪人」なのか…みたいな。そんな作品。

妻夫木聡はほんまにあちこちで見る人だけど、やっぱりすごいなあ~。
渇き。

障害事件を起こして職を失った元刑事の男が、別れた妻から娘が失踪したことを知らされて捜査に乗り出す。
しかし、誰をも魅了する優等生だったはずの愛娘には、恐るべき裏の顔があった。

周囲を滅ぼすファム・ファタールである娘を中心としたサイコスリラー。
#thriller #suspense #drama
中島哲也監督特有の「不謹慎ポップ」な演出がこの映画でも多分に使われていて、若干の見づらさはあるものの、ファムファタールの娘に狂っていく周囲の様子はエロくてシコれるし、小松菜奈はマジでハマってる。

ちょっと残虐描写と心理描写をうまく盛り込めずに喧嘩しちゃってる印象があって、飲み下しにくい映画なのが欠点なんだけど、グロい描写にエロスを感じられるフェチのオタクには一旦とりあえず鑑賞してみてほしい。
主人公の役所広司がまた狂ってるのも味出てていいんだよね。

2015年1月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

エスター

第三子を流産してしまった悲しみからなかなか立ち直れない夫婦。
夫婦は悲しみから立ち直るために、孤児院から子供を引き取ることを決める。
彼女の名はエスター。しかしエスターには、他の子とは一線を画した、恐るべき秘密を持っていた…

名作ホラー。ビジュアルがとにかく美しい。
ヒロインであるエスターがほんまにかわいい。ネタバレがとにかく肝要な映画なので多くは語らないけど、彼女の演技力とオーラにはマジでビビらされる。
エスターは古風なドレスを好む変わった女の子なのだけど、このドレス(いわゆるクラロリというやつ?)がとにかく似合ってて本当にかわいい。
勿論ストーリーも面白い。
一応ホラーに分類される映画なのだけど、怖さは控えめで気軽に見れる作品でもあるので、ぜひ教養の一環として見てほしい~!
#horror #suspense #thriller

本編とは無関係なんだけど、エンドロールの演出がとにかく最高。
her 世界でひとつの彼女

他人の代わりに思いを伝える手紙を書く代筆ライターは、妻と別れて傷心の日々を送っていた。
そんな時、コンピューターや携帯電話から発せられる人工知能OSにひかれ、次第に“彼女”と過ごす時間に幸せを感じるようになる。

AIと人間の恋愛映画#romance #drama #SF
美しかったなあ~~…。画がとにかく綺麗。
しっとりとした人間ドラマも良かったし、このAIの声もまたセクシーで実際惹かれちゃう。

彼と彼女の間にある愛は本物なんだけど、だからこそすれ違ったりうまくいかなかったりして、ほろ苦い結末に終わってしまう。
あんまり起伏がないので多少冗長に感じたけど、その静けさがこの「Her」を上質なものたらしめているようにも感じるから、塩梅がちょっと難しいね。

「物質の世界」と「無限に続く電脳の世界」のそもそものどうしようもない違いを感じるラストもなんともいえない余韻がある。よかったな~

2014年9月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

ペネロピ

お嬢様のペネロピは、先祖が魔女にかけられた呪いのせいで、生まれた時から豚のような鼻を持っている。
彼女は自分の顔を見ても逃げなかった唯一の青年に恋をするが、実は彼の正体はペネロピを狙う新聞記者が送り込んだスパイだった……

キュートでとてもカワイイロマンス映画。 #romance #comedy #fantasy
おとぎばなしみたいなファッションや街並みの作りこみがとにかくよい。好きな人は全員好きなやつ。
ためしに「ペネロピ 映画」でググってほしい。もう乙女チックに溢れた良質なビジュアルが転がりまくっているので。

「本当の自分を愛する」という等身大で、悪く言ってしまうとありふれたテーマに帰結しているのだけど、でも「やりすぎず、壮大にしすぎない」ところは堅実で好感が持てたかも。
私は正直この映画がとても肌に合ったわけではなかったんだけど、でも本当に全体にキュートが満ち満ちていてコミカルで、なんかちょっと「毎日に特別なご褒美をもらえた」みたいな気持ちになる映画ではあった。

あと豚鼻なのに全然ヒロインかわいすぎるよ~~~~~ん!

2014年8月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

グリーンマイル

原作スティーブンキングの作品。
冤罪で死刑囚になってしまった、人を癒す不思議な力を持った男と、刑務官の交流を描く。

マジでしんどすぎて「もう見たくない」になった数少ない作品。
キツすぎて5分に1度停止して呼吸を整えたのはこの映画しかないかもしれん
「最悪の死刑囚」につい共感してしまったり、死刑囚も人間なんだな…て感じてしまうストーリー、そんな感情移入の先にある結末なんて決まってるよなあ!?
ショック耐性がなかった当時大学生の自分にはキツすぎた。いじめないでほしい…
いつかリベンジしたい
#crime #fantasy #drama
告白

とある中学校に勤務する女子教師の娘が殺された。犯人は彼女が担任するクラスの中にいる
教え子に容赦ない復讐劇を始める、狂っていく女の物語。

映画って最高!?になったきっかけかもしれない。
私は告白を見るために生まれてきたんだ…とさえ感じた…

マジでガチで面白い。痛快な復讐劇。
誰もに同情の余地があって、誰もに同情の余地がなくて、露悪的な演出があって、全然観客に寄り添ってくれない、黒い疾走感
初鑑賞からだいぶ経つけどいまだに思い出すたびに射精できる。全部悪趣味で、悲しくて、共感できて、急に突き放されて、絶望のズンドコで路頭に迷いながらシコる。この気持ちにずっとなりたかった。ありがとう…
松たか子の圧倒的演技力に震えろ!

一応ジャンルとしてはサスペンスに分類されるんだけど、謎解き要素はそんなに多くない。
むしろ子供たちの過去や主人公の背景を紐解いていく場面が多い。クライムスリラーが近めに感じる?
#suspense #crime #thriller #drama
ブラック・スワン

バレエ団に所属する主人公は、その人生のすべてをダンスに注ぎ込むように生きていた。
そんな彼女に「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが巡ってくるが、新人ダンサーのライバルが現れる。
役を争いあううち、やがて主人公は自らの心の闇にのみ込まれていく…

完璧にプリマを演じ切る」ことに終始するあまり、どこまでが幻覚で現実なのか境界線があやふやになっていくストーリー。
つまり「プレッシャーにむしばまれ、キャラクターと自分の境界線を失っていく」映画なんだけど、どんどん夢が現実に侵食してくる様子は多少難解に感じられる部分もあるかもしれない。
#thriller #drama

でもだからこそ彼女がブラック・スワンを演じるシーンはマジで圧巻。抑圧からの本当の意味でのカタルシスを感じられる。
未熟だった少女が狂気のはざまで皮肉にも覚醒していく。
痛い部分もちょこちょこあるけど、興味があればぜひ観てほしい。
千年女優

芸能界を引退して久しい名女優。一切取材を受けることがなかった彼女だったが、ついにインタビューすることが叶った。
久方ぶりにカメラの前にその姿を晒した彼女は、それまでの半生を語り出す。

名匠・今敏作品。 #anime #SF
「パプリカ」のように「現実と虚構が徐々に交じり合い、今語っている場所がどこなのかわからなくなる」みたいな演出が多々存在するんだけど、この「千年女優」はもっと文脈がはっきりしていて、つまり主人公である千代子が女優という道を選ぶに至った元凶である「鍵の君」と呼ばれる男性を追う半生の物語である、というストーリーラインを見失うことがなければ、素直に読み取れる映画であると思う。
私はパプリカよりこっちの方が圧倒的に好きで、というのは一人の女の狂気じみた「愛」の物語であるから。

演出は勿論素晴らしく、エンディングの演出とともに流れる平沢進の「ロタティオン」も圧巻。
私も死ぬときはロタティオンで出棺してほしい。
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